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2005 年度 実績報告書

神経幹細胞の時間的変化と休眠の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 17045034
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

一色 孝子  国立遺伝学研究所, 系統生物研究センター, 助教授 (10342750)

キーワード神経 / 幹細胞 / 転写 / 細胞分化 / 系譜形成 / 発生
研究概要

神経幹細胞の個性は常に一定ではなく時間とともに変化していく。このため、一つの幹細胞は多様な子孫神経細胞を一定の順番で作り出すことができる。当グループではショウジョウバエ中枢神経系をモデル系として、この神経幹細胞の時間変化の分子メカニズムの解明に取り組んでいる。ショウジョウバエ神経幹細胞では、時間特異性を決定する一連の転写因子群が順次発現される。この発現制御のメカニズムはしだいに明らかになってきているものの、未知の点が非常に多く残されている。本研究では、これまでほとんど明らかにされてきていなかった時間変化の後半過程について、時期特異的に発現されている遺伝子群の機能を解析した。その結果、Castor (Cas)というZnフィンガータンパクが、全ての後期特異的な転写因子群の発現に必須であり、なおかつCastorの発現終了が後半の系譜形成の進行のキューとなっていることを明らかにした。これと似通った機能を時間変化の前半過程においてはHunchbackという別のZnフィンガータンパク質が担っていることが知られている。しかしながら、時間変化の前半と後半とでは発現される遺伝子群が全く異なり、結果として違う性質を持つ神経細胞が生成される。なぜこのような違いが生まれるのかを明らかにすることを目的として、Castorと結合するタンパク質の同定を進めており、4つの有力候補を得ている。
胚発生期の時間変化を終えた神経幹細胞は、一旦休眠状態に入った後に幼虫期にその性質を非常に変化させて分裂を再開する。当グループでは時期特異的転写因子の発現とこの休眠のタイミングの関係についても、ほぼ明らかにしつつある。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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