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2006 年度 実績報告書

Notch受容体のO-フコース転移酵素OFUT1と共同機能する糖核酸輸送体の同定

研究課題

研究課題/領域番号 17046020
研究機関東京理科大学

研究代表者

松野 健治  東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (60318227)

キーワードNotch / CDG IIc / 先天性糖鎖合成障害 / GDP-フコース / GDP-フコース輸送体 / 細胞シグナル / 発生 / ショウジョウバエ
研究概要

Notch情報伝達系は、細胞間の直接的接触による情報伝達で機能している。我々は、Notchのびフコシル化が、Notch情報伝達系に必須であることを示した。Ο-FUT1によるフコース転移反応には、GDP-フコースが必要である。GDP-フコースは、細胞外で合成され、GDP-フコース輸送体によって、ゴルジ体や小胞体の内腔に輸送される。ヒトGDP-フコース輸送体遺伝子のショウジョウバエ・オルソログ[Golgi GDP-fucose transporter (Gfr)]の研究から、Gfrは、N-グリカンのフコシル化に必須であるが、Ο-フコシル化での必用性は部分的であることを明らかにした。そこで、Ο-フコシル化で特異的に機能しているGDP-フコース輸送体が存在すると予測した。これをコードする遺伝子を同定することが、本研究の目的である。
Ο-フコシル化で特異的に機能しているGDP-フコース輸送体を同定するためには、GfrによるGDP-フコース輸送活性の重複がない状態での検索が必要である。Gfrの機能が完全に喪失した突然変異体では、バルク・タンパク質のフコシル化がほとんど起こらず、フコースを認識するALLレクチンによる組織染色がほぼ消失する。このとき、Notch情報伝達は部分的抑制を受ける。ショウジョウバエの全ゲノムDNA配列情報をもとに、糖核酸輸送体をコードしていると考えられる遺伝子を同定し、これらの一部について、機能喪失型突然変異体を作出した。これらの突然変異体とGfrの二重突然変異において、Notch情報伝達が喪失するかどうかを調べた。その結果、NotchのΟ-フコシル化に必須であると考えられる糖核酸輸送体の遺伝子を同定することができた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Polarized exocytosis and transcytosis of Notch during its apical localization in Drosophila epithelial cells2007

    • 著者名/発表者名
      Nobuo Sasaki
    • 雑誌名

      Genes to Cells 12

      ページ: 89-103

  • [雑誌論文] Roles of single-minded in the left-right asymmetric development and tissue specifications of the Drosophila embryonic gut2007

    • 著者名/発表者名
      Reo Maeda
    • 雑誌名

      Mech. Dev. 124

      ページ: 204-217

  • [雑誌論文] The novel cargo Alcadein induces vesicle association of kinesin-1 motor components and activates axonal transport.2007

    • 著者名/発表者名
      Yoichi Araki
    • 雑誌名

      EMBO J. 26

      ページ: 1475-1486

  • [雑誌論文] The O-fucosyltransferase O-fut1 is an extracellular component that is essential for the constitutive endocytic trafficking of Notch in Drosophila2007

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Sasamura
    • 雑誌名

      Development 134

      ページ: 1347-1356

  • [雑誌論文] Soma-dependent modulations contribute to divergence of rhomboid expression during evolution of Drosophila eggshell morphology2007

    • 著者名/発表者名
      Yukio Nakamura
    • 雑誌名

      Development 134

      ページ: 1529-1537

  • [雑誌論文] A Drosophila unconventional myosin reverses the default handedness in visceral organs2006

    • 著者名/発表者名
      Syunya Hozumi
    • 雑誌名

      Nature 440

      ページ: 798-802

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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