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2006 年度 実績報告書

細胞内ウイルス検知システムによる免疫制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17047050
研究機関京都大学

研究代表者

米山 光俊  京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (40260335)

研究分担者 藤田 尚志  京都大学, ウイルス研究所, 教授 (10156870)
キーワード自然免疫 / インターフェロン / ウイルス / RNAヘリカーゼ
研究概要

ウイルス感染に対する生体防御において、自然免疫は感染初期の速やかなウイルス排除という重要な役割を果たしている。本研究では、ウイルス感染を細胞内で監視、検知し、自然免疫反応を誘導するために必須なシグナル伝達分子であるRIG-Iヘリカーゼファミリーの機能に焦点を絞り、自然免疫誘導メカニズムの解明を目指した解析を行った。
第一に、RIG-Iファミリー分子のひとつであるMDA5の機能解析のため、ノックアウトマウスの解析を大阪大学・審良静男教授らとの共同研究で行い、MDA5がR工G-Iと同様にウイルス感染に応答した自然免疫の誘導に必須な役割を担っていることを明らかにした。しかし一方で、MDA5は主にピコルナウイルスに応答したシグナルに関与していることが明らかになり、RIG-IとMDA5では監視しするウイルスの種類に違いがあることを示した。
第二に、RIG-Iの生理的な役割を明らかにするために、RIG-Iを介したシグナルを人為的に細胞内へ導入する実験系を開発し、RIG-Iシグナルによる細胞応答について解析した。培養細胞を用いた解析では、RIG-Iシグナルにより細胞の増殖に影響が見られることがわかってきており、現在その分子メカニズムについて検討を行っている。さらに、この実験系を用いたトランスジェニックマウスの作製を行い、現在トランスジーンを持つマウスの樹立に成功しており、今後、この実験系を用いて生理的なRIG-Iシグナルの機能について解析を進めてゆく予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006 その他

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Viral infections activate types I and III interferon genes through a common mechanism2007

    • 著者名/発表者名
      Onoguchi, K.et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 282

      ページ: 7576-7581

  • [雑誌論文] Viral and therapeutic control of IFN-beta promoter stimulator 1 during hepatitis C virus infection2006

    • 著者名/発表者名
      Loo, Y.M., et al.
    • 雑誌名

      Proc.Natl.Acad.Sci.USA 103

      ページ: 6001-6006

  • [雑誌論文] Role of the alpha/beta interferon response in the acquisition of susceptibility to poliovirus by kidney cells in culture2006

    • 著者名/発表者名
      Yoshikawa, T.et al.
    • 雑誌名

      J.Virol. 80

      ページ: 4313-4325

  • [雑誌論文] Differential roles of MDA5 and RIG-I helicases in the recognition of RNA viruses2006

    • 著者名/発表者名
      Kato, H.et al.
    • 雑誌名

      Nature 441

      ページ: 101-105

  • [雑誌論文] NAK-associated protein 1 participates in both the TLR3 and the cytoplasmic pathways in type I IFN induction2006

    • 著者名/発表者名
      Sasai, M.et al.
    • 雑誌名

      J.Immunol. 177

      ページ: 8676-8683

  • [雑誌論文] Function of RIG-I-Like receptors in antiviral innate immunity

    • 著者名/発表者名
      Yoneyama, M., Fujita, T.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. (in press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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