研究課題/領域番号 |
17047051
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研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
三宅 幸子 国立精神・神経センター, 神経研究所免疫研究部, 室長 (50266045)
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研究分担者 |
山村 隆 国立精神・神経センター, 神経研究所疾病研究第六部, 部長 (90231670)
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キーワード | NKT細胞 / CD1 / MR1 / 糖脂質抗原 / 実験的自己免疫性脳脊髄炎 / 関節炎 / 肥満細胞 / サイトカイン |
研究概要 |
研究目的:iVα14、iVα19の2種のiNKT細胞についてその機能を検討し、これらの細胞を介して疾患抑制効果を選択的に引き出せるリガンドを探索する。 研究成果と考察:iVα14T細胞については、血清移入関節炎を強く抑制する合成糖脂質(SGL)を見い出した。血清移入関節炎におけるSGLの病態抑制効果は、IL-4、IL-10、TGF-βに対する中和抗体の投与により減弱しなかったが、IFN-γの中和によりその抑制効果はほぼ消失した。IFN-γを投与すると、血清移入関節炎は抑制された。組織所見において、肥満細胞の脱顆粒はSGLの投与により著明に抑制されていた。またSGL投与およびIFN-γ投与により、血清投与によるヒスタミンの放出は抑制された。SGLは、OVA誘導性のアレルギー性気道炎症モデルも抑制し、IFN-γの中和によりその抑制効果はほぼ消失した。iVα19T細胞については、Vα19Jα33TgならびにVα19Jα33Tg/CD1^<-/->マウスにおいて、EAEの重症度が低く、MR1^<-/->マウスではEAEの重症度は悪化することから、EAEを抑制することを明らかにした。MOG特異的リンパ球の増殖反応は差がなく、EAEの重症度の変化はMOG反応性T細胞の頻度によるものではなかった。サイトカイン産生では、Vα19Jα33TgマウスではIL-2、Vα19Jα33g/CD1^<-/->マウスではIL-2、TNF-α、IFN-γ、IL-13、IL-6がコントロールに比較して産生低下がみられた。また、Vα19Jα33 TCR TgマウスにおいてはNKT細胞、T細胞に加え、B細胞からのIL-10産生が増加していた。B細胞からのIL-10産生にはICOS分子が重要でああった。今後は、iVα19T細胞を特異的に検出できる抗体作製により、iVα19T細胞のより生理的な生物作用が明らかになると考えられる。
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