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2005 年度 実績報告書

卵由来物質による精子機能の調節における細胞内ナノシステム

研究課題

研究課題/領域番号 17049014
研究機関東京大学

研究代表者

吉田 学  東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (60301785)

キーワード受精 / 精子 / 細胞内カルシウム濃度 / 鞭毛運動 / 精子誘引物質 / ユウレイボヤ / 走化性 / 先体反応
研究概要

本研究では、卵由来物質による精子機能調節の高次分子ナノシステムの全容を解明することを最終目標とする。研究期間中においては、精子の走化性運動時における鞭毛運動制御機構、受精能獲得機構、及び先体反応誘導の分子機構の解明に全力を挙げる。
1)SAAFによる精子鞭毛運動調節機構の解析:精子鞭毛運動の詳細な解析のため、LEDストロボとハイスピードビデオカメラを用いた精子運動解析装置の構築を行った。これにより毎秒200コマのレートで良好に精子運動中における鞭毛波形の解析を可能とした。この装置を用い、精子誘引物質SAAFによる精子走化性の解析を行ったところ、SAAFは運動精子の直進性を増すこと、それは鞭毛打の非対称性の減少によるものであることがわかった。また、Na^+/Ca^<2+> exchanger(NCX)の関与についての解析を行い、NCX阻害剤が著しく精子の鞭毛運動パターンに影響を与える結果が得られ、精子活性化及び走化性にNCXが関与することを明らかとした。また、既存のイメージング装置にLEDストロボ光源を組み込み、高速でイメージングを行う蛍光顕微鏡装置の開発に成功した。その装置を用い、走化性運動時における鞭毛内カルシウムの測定を開始した。
2)受精能獲得及び先体反応の分子機構:マウスを実験材料に、受精能獲得時の分子機構について検討を行った。マウスでは精嚢腺由来タンパク質であるセメノクロチンが精子の受精能を阻害することがわかり、ターゲットの検討を行ったところ、ガングリオシドであるGM1がセメノクロチンの受容体である可能性が高いことがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] State-of-art Methodology of Marine Natural Products Chemistry : Structure Determination with Extremely Small Sample Amounts.2006

    • 著者名/発表者名
      Murata, M., Oishi, T., Yoshida, M.
    • 雑誌名

      Antifouling Compounds. (Series : Progress in Molecular and Subcellular Biology, Vol.42) (In press)

  • [雑誌論文] Activation of Motility and Chemotaxis in the Spermatozoa : from invertebrates to humans.2005

    • 著者名/発表者名
      Morisawa, M., Yoshida, M.
    • 雑誌名

      Reproductive Medicine and Biology 4

      ページ: 101-114

  • [雑誌論文] ユウレイボヤ精子の運動調節機構2005

    • 著者名/発表者名
      柴 小菊, 吉田学
    • 雑誌名

      号外海洋 41

      ページ: 98-104

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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