• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

形態異常を呈する植物リン脂質生合成欠損株の細胞内膜動態の観察

研究課題

研究課題/領域番号 17051004
研究機関埼玉大学

研究代表者

西田 生郎  埼玉大学, 理学部, 教授 (40189288)

キーワードホスファチジルエタノールアミン / ミトコンドリア / CDP-エタノールアミン合成 / 初期胚発生異常 / 細胞分裂異常 / 細胞伸長異常 / 細胞間隙形成低下
研究概要

PE合成の律速酵素であるCDP-エタノールアミン合成酵素(ECT1)の変異株について、以下のことを明らかにした。
(1)null変異であるect1-6変異をホモにもつ胚は8細胞ステージまでに致死となることを明らかにした。また、ect1-6胚をとりまく胚乳の核が肥大することを明らかにした。一方、ECT活性が野生型の42%まで低下したect1-4は、23℃での植物体の成長は野生型とほとんど変わらないが、胚の成長は野生型よりも明らかに遅れることを明らかにした。
(2)ect1-4/ect1-6F1植物の葉身、茎及び根の顕微鏡切片を観察した結果、細胞数の減少、細胞分裂パターンの乱れ、細胞伸長の低下、細胞間隙の減少および細胞肥大が観察された。以上の結果は、ECT活性の低下は、細胞分裂、細胞伸長、細胞間隙形成、細胞壁の合成に異常を起こすことを示唆している。
(3)ECT1-Enhanced Yellow fluorescence Protein(EYFP)キメラタンパク質を発現するシロイヌナズナを作出し、ECT-EYFPの蛍光がMitoTracker^<【○!R】>Red CMXRos蛍光と一致すること、すなわち、ECT1はミトコンドリアの膜(おそらく外側)に局在することをあきらかにした。
(4)ect1-4を8℃、短日条件あるいは連続光条件いずれでも、植物体が矯小化することを見出した。一方etc1-6ヘテロ植物は同じ条件でも矮小化しなかった。この結果は、ect1-4変異は低温感受性変異でもある可能性が示唆された。これらの植物は低温でのPEの機能を調べるにあたってよい材料になると期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Colonization by the arbuscular mycorrhizal fungus Glomus versiforme induces a defense response against the root-knot nematode Meloidogyne incognita in the grapevine (Vitis amurensis Rupr.), which includes transcriptional activation of the class III chitinase gene VCH3.2006

    • 著者名/発表者名
      Li, H.-Y., Yang, G.-D., Shu, H.-R., Yang, Y.-T., Ye, B.-X., Nishida, I., Zheng, C.-C.
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiol. 47

      ページ: 154-163

  • [雑誌論文] Response to darkness of late-responsive dark-inducible genes is positively regulated by leaf age and negatively regulated by calmodulin-antagonist-sensitive signalling in Arabidopsis thaliana.2005

    • 著者名/発表者名
      Fujiki, Y., Nakagawa, Y., Furumoto, T., Satoko Yoshida, S., Biswal, B., Ito, M., Watanabe, A., Nishida, I.
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiol. 46

      ページ: 1741-1746

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi