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2005 年度 実績報告書

植物細胞分化・分裂に関与するプラスチド機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17051012
研究機関名古屋大学

研究代表者

吉岡 泰  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60202397)

研究分担者 町田 泰則  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80175596)
キーワード葉緑体 / 細胞分裂 / 葉緑体分裂 / 胚発生
研究概要

葉緑体分裂に関与する遺伝子変異体ftsZ1-1,ftsZ2-1,ftsZ2-2とcrlとの二重突然変異体をそれぞれ作製し、植物の形態および細胞あたりの葉緑体数を解析した。その結果、すべての二重突然変異体において植物全体の形態、色素体分裂いずれにおいてもcrl単独変異体の表現型が亢進された。これからftsZ1-1,ftsZ2-1,ftsZ2-2がcrl変異のエンハンサーである事が明らかとなった。
さらにcrl変異体、ftsZ1-1変異体およびcrl ftsZ1-1二重突然変異体の胚について詳細な解析を行ない以下の事を明らかにした。
1,野生型シロイヌナズナの成熟胚はほぼすべての細胞が葉緑体に分化した色素体を含む。これに対してcrl変異体の胚は約30%の細胞が葉緑体に分化した色素体を持たない。さらに、約10%の細胞が我々の測定装置の検出限界以上に葉緑体局在型YFPタンパク質を取りこめる色素体を持たない。
2,ftsZ1-1変異体の胚は約4%の細胞が分化した色素体を持たない。さらに、約1%の細胞が我々の測定装置の検出限界以上に葉緑体局在型YFPタンパク質を取りこめる色素体を持たない。
3,crl ftsZ1-1二重突然変異体の胚は約55%の細胞が葉緑体に分化した色素体を持たない。さらに、約10%の細胞が我々の測定装置の検出限界以上に葉緑体局在型YFPタンパク質を取りこめる色素体を持たない。
4,crl ftsZ1-1二重突然変異体の胚は全体的な形態が異常となり茎頂分裂組織を含む領域が野生型の約2.5倍に拡大し、子葉原基の数が増加する。また、茎頂分裂組織を2つ持つ胚も生じる。
以上の結果から、葉緑体分裂の阻害が色素体の葉緑体への分化阻害を胚において引き起こす事、および胚の形態形成不全を引き起こす事が明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] A novel phosphatidyicholine-hydrolyzing phospholipase C induced by phosphate starvation in Arabidopsis.2005

    • 著者名/発表者名
      Nakamura, Y, Awai, K., Masuda, T., Yosihoka, Y., Takamiya, K., Ohta, H.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 280

      ページ: 7469-7476

  • [雑誌論文] Arabidopsis Rad51B is important for double-strand DNA breaks repair in somatic cells.2005

    • 著者名/発表者名
      Osakabe, K., Abe, K., Yamanouchi, H., Takyuu, T., Yoshioka, T., Ito Y., Kato, T., Tabata, S., Kurei, S., Yoshioka Y., Machida, 他
    • 雑誌名

      Plant Mol.Biol. 57

      ページ: 819-833

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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