研究課題
1)新規細胞死制御候補因子の単離と機能解析比較ゲノム解析用モチーフ検索ツールを開発・活用することにより、シロイヌナズナのゲノムから新規細胞死制御候補因子を単離し、機能解析を進めた。哺乳動物のアポトーシス抑制因子IAPの機能ドメイン(BIR)に類似したBR-like domainを持つ一群の遺伝子(ILP family)を動植物の双方から単離した。AtILP2が細胞死抑制因子として機能する可能性が示唆された。IAPを阻害しアポトーシスを促進する哺乳動物のミトコンドリア因子Smacと共通のドメインを持つシロイヌナズナの遺伝子群AtSmacsを単離した。AtSmac1がミトコンドリアに局在し細胞死促進活性を持っことが示唆された。2)Ca^<2+>シグナル伝達系を介した細胞死の制御とオルガネラエリシター誘導性過敏感細胞死誘導過程において、PCD誘導に先立ち、ミトコンドリア活性のマーカーと考えられているMTT還元酵素活性の急激な低下が観察された。エリシターにより急激に発現が誘導されるCa^<2+>活性化型プロテインキナーゼを単離し、発現抑制株を作成したところ、膜電位依存性Ca^<2+>チャネルOsTPC1の破壊株と同様にMTT還元酵素活性活性の低下とPCDの抑制が見られた。PCD誘導過程においてCa^<2+>シグナル伝達系が、ミトコンドリア等オルガネラの制御に重要な役割を果たす可能性が示唆された。3)細胞死実行過程における液胞・細胞骨格系の動態BY-2細胞のエリシター誘導性同調的PCD誘導系を用いて、細胞死の実行過程における液胞、液胞膜、微小管、アクチン繊維の動態を可視化解析した。PCDの最終段階で誘導される液胞膜の透過性変化に先立ち、液胞膜構造の再編成が誘導されること、液胞膜構造の変化は、アクチン繊維によって調節され、アクチン重合阻害剤によりPCDが促進されることが明らかとなった。
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