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2005 年度 実績報告書

NF複合体によるc-fos遺伝子のクロマチン修飾と発現制御

研究課題

研究課題/領域番号 17054037
研究機関筑波大学

研究代表者

久武 幸司  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (70271236)

研究分担者 中太 智義  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (10364770)
嶋田 美穂  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (50383287)
キーワード転写調節 / ガン遺伝子 / バキュロウイルス / 基本転写因子 / 一本鎖RNA
研究概要

当研究では、c-fos遺伝子の転写調節に関係すると考えられるNF複合体について主に生化学的手法を用いて解析を進めた。NF複合体はNF45、NF90又はNF45とNF110の複合体からなるが、組換え体NFタンパク質を用いてNF複合体のサブユニット構成をゲル濾過等で解析した結果、(NF45)_2(NF90)_2または(NF45)_2(NF110)_2とヘテロテトラマーを形成し、NF90とNF110は同一の複合体には存在しないことが明らかとなった。バキュロウイルスで発現させた組換え体の解析より、NF110,NF45/110はc-fos遺伝子の基本転写を活性化するのみで、NF90,NF45/90には非常に弱い転写活性化能しか認められなかった。そこで、NF45、NF90またはNF110にタグを付けた遺伝子をHeLa細胞に導入し、タグ付きのNF45、90及び110を含む複合体を精製した。その結果、NFタンパク質にはそれら以外に幾つかのペプチドが結合しより大きな複合体を形成していることが明らかとなった。この複合体は試験管内でc-fos遺伝子の転写を活性化することが観察され、転写活性化にはNF45、NF90、NF110以外の因子も関与していることが示唆された。NF複合体が転写活性化に関与することより、それぞれのNFタンパク質と他の転写因子との相互作用を検討した。その結果、NF複合体は、TFIIB,TFIID,TFIIHと結合することが分かった。さらにNF90,NF110,NF45/90,NF45/110RNAPIIとも弱く結合する。この転写活性化活性はpoly(I)-poly(C)で阻害される。以上より、NF因子は1)幾つかのペプチドと複合体を形成し、2)基本転写因子等と相互作用することによって転写を活性化し、3)この活性は一本鎖RNA等にて調節されていること、の3点が明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] The fission yeast protein, Ker1p, is an ortholog of RNA polymerase I subunit A14 in Saccharomyces cerevisiae, and is required for stable association of Rrn3p and RPA21 in Pol I.2005

    • 著者名/発表者名
      Imazawa Y, Hisatake K, Mitsuzawa H, Matsumoto M, Tsukui T, Nakagawa K, Nakadai T, Shimada M, Ishihama A, Nogi Y
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 280・12

      ページ: 11467-11474

  • [雑誌論文] 基本転写因子とその関連疾患2005

    • 著者名/発表者名
      久武幸司
    • 雑誌名

      Molecular Medicine 42・9

      ページ: 973-981

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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