研究課題/領域番号 |
17064004
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
常行 真司 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90197749)
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研究分担者 |
藤原 毅夫 東京大学, 大学総合教育研究センター, 特任教授 (90011113)
今田 正俊 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70143542)
酒井 治 独立行政法人 物質・材料研究機構, 量子ビームセンター, 特別研究員 (60005957)
高田 康民 東京大学, 物性研究所, 教授 (00126103)
吉本 芳英 東京大学, 物性研究所, 助教 (80332584)
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キーワード | 電子状態計算 / 第一原理計算 / 密度汎関数法 / 波動関数理論 / 電子相関 / 強相関電子系 / 多体摂動論 / Beyond LDA |
研究概要 |
(1)相関多体波動関数を用いて電子相関効果を考慮した電子状態計算手法であるトランスコリレイティッド(TC)法を,単原子系でない共有結合性結晶であるシリコンカーバイド(Sic)やイオン性結晶である水素化リチウム(LiH)さまざまな固体系に適用して、格子定数やバンドギャップの実測値が良く再現されることを確かめた。 (2)密度汎関数法と低エネルギーソルバーの組み合わせによる強相関電子系の電子状態計算法、いわゆる三段階手法を確立した。またガウス基底型の演算子で密度演算子を展開する手法に基づく量子モンテカルロ法の定式化と改良に取り組み、ハバード模型のレベルで実用段階として使える手法を手にすることができた。 (3)GW近似を用いた計算を高速化するため、(1)並列化、(2)新しいアルゴリズムの開発、(3)積基底の縮小、(4)エネルギー積分計算の解析近似を行った。その結果、単位胞に20個以上の原子を含む系(磁気秩序状態を含む)、波動関数を固定したままの(エネルギー)自己無撞着計算などを可能にした。 (4)複雑な結晶構造をもち、かつ多彩な性質の物質が含まれるAuCu_3型Ce化合物系への動的平均場による第一原理計算の組織的適用を進め、適用上のノウハウの蓄積行った。 (5)超臨界領域のアルカリ金属液体における異常遮蔽、金属の低速イオン阻止能に関する新たな知見、強磁性低密度電子ガス系のためのSTLS理論の改良と交換相関エネルギー汎関数のスピン分極依存性,4体クーロン系の束縛機構について新たな知見を得た。
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