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2008 年度 実績報告書

芳香族並びに脂肪族炭素-水素結合の活性化に基づくホウ素基およびケイ素基導入反応

研究課題

研究課題/領域番号 17065001
研究機関北海道大学

研究代表者

石山 竜生  北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00232348)

キーワードアリール型ホウ素化合物 / 炭素-水素結合活性化 / オルト位ホウ素化 / イリジウム触媒 / 安息香酸エステル / ジボロン
研究概要

安息香酸エステル類のビス(ピナコラート)ジボロンによるホウ素化反応が、[Ir(OMe)(COD)]_2とトリス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ホスフィンを組み合わせた触媒を用いることにより80℃でオルト位選択的に進行することを見出した。本反応では配位子の選択がきわめて重要であり、dtbpyを用いた場合は上述したようにオルト位ホウ素化体は全く得られない。おそらくdtbpyの二つの窒素が強固に配位しているために基質のカルボニル酸素が配位できないためと考えられる。そこで、単座型配位子としてピリジン、トリフェニルホスフィン、およびトリフェニルアルシンを用いて検討を行ったところ、トリフェニルホスフィンで中程度のオルト選択性が認められた。続いてトリアリールホスフィンの電子的性質について検討したところ、電子供与性のものでは選択性が下がったが、電子求引性のものでは高い選択性が認められた。本反応では、ジボロンの二つのホウ素基のうち一つだけが利用可能であった。基質として、安息香酸エステルの2位、3位および4位にそれぞれ電子供与基あるいは電子求引基が置換しているものでも、対応する6位ホウ素化体が得られた。3位に置換基を有する基質では2位および6位で反応する可能性があるが、2位は置換基の立体障害のためにホウ素化は6位でのみ進行した。一般にブロモアレーン類は遷移金属に対して高い反応性を示すことが知られているが、芳香環上に臭素を有する基質でも反応はオルト位C-H結合で選択的に進行した。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Practical synthesis of pinacolborane for one-pot synthesis of unsymmetrical biaryls via aromatic C-H borylation-cross-coupling sequence2008

    • 著者名/発表者名
      Takao Kikuchi
    • 雑誌名

      Tetrahedron 64

      ページ: 4967-4971

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Iridium-catalyzed vidylic C-Hborylation of cyclic vinyl ethers by bis(pinacolato) diboron2008

    • 著者名/発表者名
      Takao Kikuchi
    • 雑誌名

      Chem. Lett 37

      ページ: 664-665

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Vinylic C-H borylation of cyclic vinyl ethers with bis(pinacolato) diboron catalyzed by an iridium(I)-dtbpy complex2008

    • 著者名/発表者名
      Takao Kikuchi
    • 雑誌名

      Chem. Asian J 3

      ページ: 2082-2090

    • 査読あり
  • [学会発表] イリジウム触媒を用いたフルオロジシランによるビニル位C-Hケイ素化反応2009

    • 著者名/発表者名
      高田留美
    • 学会等名
      日本化学会第89春季年会
    • 発表場所
      日本大学(船橋)
    • 年月日
      2009-03-30
  • [学会発表] Ortho-Borylation of Benzoate Esters with Diborons Catalyzed by Iridium Complexes2008

    • 著者名/発表者名
      Takao Kikuchi
    • 学会等名
      55th Symposium on Organometallic Chemistry, Japan
    • 発表場所
      Osaka Prefecture University Osaka, Japan
    • 年月日
      2008-09-29
  • [学会発表] Iridium-Catalyzed ortho-Borylation of Benzoate Esters by Diborons2008

    • 著者名/発表者名
      Tatsuo Ishiyama
    • 学会等名
      XIII International Conference on Boron Chemistry
    • 発表場所
      Palau d'Esports i Congressos Platja d'Aro, Spain
    • 年月日
      2008-09-23
  • [学会発表] Iridium-Catalyzed Aromatic C-H Silylation by 1-Hydrosilatrane2008

    • 著者名/発表者名
      Tatsuo Ishiyama
    • 学会等名
      Third International Conference on Advanced Organic Synthesis directed toward the Ultimate Efficiency and Practicability
    • 発表場所
      Otsu Prince Hotel Otsu, Japan
    • 年月日
      2008-05-27
  • [備考]

    • URL

      http://om-mc.eng.hokudal.ac.jp/indexj.html

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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