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2007 年度 実績報告書

芳香族化合物間の高位置選択的な炭素-炭素結合形成法の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 17065002
研究機関東北大学

研究代表者

大井 秀一  東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00241547)

キーワードルテニウム錯体 / C-H結合活性化 / クロスカップリング / ビアリール合成 / マルチプルへテロアリール化 / ホモカップリング
研究概要

これまでの研究で,ルテニウム錯体触媒の存在下,アリールピリジンとヘテロアリールブロマイドとのカップリングが進行することを見出している.ここで,2-ブロモピリジンを用いた場合,導入された2-ピリジル基が新たな誘導基として作用することが期待される.そこで,過剰量の2-ピリジルブロマイドを用い,連続的ヘテロアリール化反応を目指して反応条件の検討を行った.2-ピリジルブロマイドの添加方法として,反応を始める際に8当量を一度に加えて反応を行ったところ,ピリジル基が3個以上導入されたテトラキス(2-ピリジル)ベンゼンやペンタキス(2-ピリジル)ベンゼンの生成を確認することができたが,その量はわずかであった,そこで,2-ブロモピリジンをシリンジポンプによりゆっくりと添加し,配位子や触媒の添加量に関しても検討した結果,収率68%でペンタキス(2-ピリジル)ベンゼンが得られ,さらに,全てのC-H結合にピリジル基が導入されたヘキサキス(2-ピリジル)ベンゼンも22%得られた.
一方,ルテニウム錯体触媒とアリルアセテートの存在下に,アリールオキサゾリンがオルト位でカップリングし,2,2'-置換対称ビアリールが生成することを見出した(式3).アリルアセテートの構造が収率に大きく影響し,二重結合内部に置換基を有するアリルアセテートを用いると高収率でホモカップリング生成物が得られた.ルテニウム錯体に対する誘導基として,オキサゾリン以外にも,イミダゾール,チアゾール,オキザゾール,ピラゾールなどの五員環複素芳香環が有効であることも明らかにした.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Direct C-H bond arylation of arenes with aryltin reagents catalysed by palladium complexes2008

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Kawai
    • 雑誌名

      Chemical Communications

      ページ: 1464-1466

    • 査読あり
  • [学会発表] Nitrogen-Directed Regioselective Arylation of Aromatic C-H Bond Catalyzed by Ruthenium Complexes2008

    • 著者名/発表者名
      Shuichi Oi
    • 学会等名
      1st Japan-Singapore Bilateral Symposium on Catalysis
    • 発表場所
      National University of Singapore
    • 年月日
      2008-01-07

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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