研究課題/領域番号 |
17066002
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
神原 秀記 東京農工大学, 大学院・工学教育部, 客員教授 (20397011)
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研究分担者 |
竹山 春子 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (60262234)
珠玖 仁 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助教授 (10361164)
小畠 英理 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助教授 (00225484)
秋山 泰 独立行政法人産業技術総合研究所, 生命情報科学研究センター, 研究センター長 (30243091)
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キーワード | ライフサーベイヤ / 1細胞解析 / デジタル精密解析 / パイロシークエンス / 磁気ビーズ / RNA回収 / RNA検出 / バイオインフォマティクス |
研究概要 |
神原、竹山のグループは、細胞内のmRNA発現情報を網羅的に解析する技術開発として、ナノビーズを利用したパイロシークエンス法の開発を行った。組換え磁性細菌を用いることで効率的にATP合成酵素や発光性酵素を固定化したナノ磁性ビーズを作製し、微量サンプルからのシークエンス解析が可能であることを示した。また、各工程間における反応溶液の交換を磁気分離を利用して行うことで、酵素固定化ビーズのリサイクルが可能となった。 珠玖のグループでは、乳腺正常細胞、乳腺悪性化細胞、乳癌細胞のハウスキーピング遺伝子、細胞外マトリックス合成酵素群遺伝子の単一細胞レベルでのmRNA検出を検討した。マウス受精卵について単一胚レベルでmRNAを採取し、発生ステージにより発現量が変化することを確認した。微細加工技術により遺伝子導入(オンチップ形質転換)、レポーター遺伝子の発現過程の追跡、RNAやプラスミドの回収などを一連の操作として実現するシステムの開発を行った。今後マニピュレーション技術によるmRNA採集、遺伝子の導入、細胞操作を検討する。 小畠のグループでは、細胞内mRNA検出の基礎技術を開発した。新たに設計・合成したRNA結合ペプチドを含む人工タンパク質が、RNAの存在下、分子内でFRETシグナルを発生することを明らかとした。また特定RNA配列の存在下においてペプチドの結合サイトを生じるように設計したプローブRNAを利用して、特定RNAの定量分析が可能であることも明示された。 秋山のグループでは、計測データ処理ソフトウエアのプロトタイプ版を開発した。画面上に表計算ソフトのような縦横のマス目を配し、ギガプレート等から得られる大量の配列断片データを縦方向の列に並べ、相同性解析やモチーフ解析等のバイオインフォマティクス解析結果が横方向に並ぶ仕様とした。既定義の処理手順の自動実行を可能とした。
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