研究課題
本研究グループ(民谷ら)では、バイオセンサー、チップ集積化技術、一細胞マニピュレーション技術などを駆使して、網羅的にかつ高感度に細胞シグナルなどを解析するバイオセンシングツールの開発を目指している。現在、40万個以上のチャンバーを有するマイクロアレイチップ上に、単一B細胞を80%以上の確率で導入することができ、各感作段階における抗原感作マウス脾B細胞に抗原刺激を行い、特異的な単一B細胞のシグナルを検出、解析することができた。その他にも、班内共同研究(名古屋大、李先生)として、異なる細胞集団を別々に培養し、培養後それらの細胞集団のリンクを作り、その相互作用を細胞レベルで測定できるチップシステムも開発した。本多らは、細胞間ネットワークシグナルの解析を目指して、磁気細胞パターニングによる組織構築と1細胞機能解析を進めた。各種の細胞で磁気ラベル可能なことを示し、直線状のパターニングに成功し、血管内皮細胞では毛細血管組織ができることを示した。また、20mm角の軟鉄表面に100μm角のピラー、6000本をたてた剣山デバイスを作製し、磁気ラベル細胞のアレイ状パターニングに成功した。組織構築だけでなく孤立培養や共培養も自在に制御できるため細胞間のシグナル伝達解析に活用できる。神保らは、少数の細胞からなる神経経路-small neuronal network-の形成手法につき検討を進めた。培養基板表面の細胞接着性制御(接着性のポリリジンと非接着性のアガロースを組み合わせたパターン形成)により、単一細胞の孤立培養から数個の神経細胞によるネットワーク、さらに数10個の細胞からなる系まで目的に応じて形成する技術を確立した。この系を利用して構成細胞数に依存した電気活動パターンの変化を観測した。小西らは、細胞操作、解析用MEMSデバイスの研究開発に取り組んだ。継続研究中のMCA(マイクロチャンネルアレイ)による神経細胞ネットワーク解析における安定した信号取得が可能となってきている。さらに磁気誘導機能を一体化したMCAによる磁気ラベル化した細胞の操作研究も成果を挙げるている。基盤技術となるMCAの上記以外の応用も進みだしており、展開が期待できる。
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