研究課題/領域番号 |
17068011
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
栖原 敏明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90116054)
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研究分担者 |
藤村 昌寿 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80263218)
上向井 正裕 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (80362672)
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キーワード | 光集積回路 / 半導体レーザ / 非線形光学 / 量子光学デバイス / 光導波路 |
研究概要 |
本年度は、非線形光学量子機能デバイスの機能拡張と集積化に重点を置いて研究し、以下の成果を得た。 1. 高光損傷耐性デバイス実現のためのMgO : LiNbO_3結晶擬似位相整合(QPM)構造形成のため、液体電極を用いた電圧印加法の検討を行い条件最適化の知見を得た。結晶直接接合埋込み導波路を用いてQPMデバイスを試作し波長変換機能を観測した。また新たな高効率デバイス実現のためプロトン交換増速エッチングによる強閉込めリッジ導波路の形成について検討し、その可能性を確認した。 2. 平行偏波光子対発生デバイスと偏波変換用波長板を集積した量子エンタングル光子対発生デバイスを設計・作製した。半導体レーザで励起して出力光子の時間相関やスペクトル、光子干渉および偏光相関を測定し、理論予測に近い量子光学機能を実証した。 3. 新規なデバイスとして、QPM条件の異なる2区間を縦続接続した2種類(2周期型および部分クラッド型)の2波長量子エンタングル光子対発生デバイスの構成を提案し、設計を行った。部分クラッド型デバイスを作製し、実験で基本機能を確認した。 4. 伝令付単一光子列発生のための非縮退光子対発生デバイスを設計・試作して特性評価し、光通信波長155μm帯光子と伝令信号への光電変換に適した0.8μm帯光子の発生と量子相関を確認した。 5. 非線形光学量子機能デバイスの励起用半導体レーザとしてのAIGaAsおよびAIGaInP量子井戸DBRレーザの特性改善を行い、それぞれ110mW、30mWのCW単一モード出力を得た。また導波型非線形光学デバイスへの高効率結合のための傾斜導波路モードサイズ変換器の設計作製を行い、基礎実験結果を得た。
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