研究分担者 |
今井 元 日本女子大学, 理学部, 教授 (40386305)
和田 尚也 独立行政法人情報通信研究機構, 情報通信部門・超高速フォトニックネットワークグループ, 主任研究員 (20358873)
駒井 友紀 日本女子大学, 理学部, 助手 (60409274)
宮崎 哲弥 独立行政法人情報通信研究機構, 情報通信部門・超高速フォトニックネットワークグループ, グループリーダー (90358870)
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研究概要 |
角度多重ホログラムを用いたラベル認識用デバイス,アレイ導波路格子(AWG)を搭載した導波路型光波シンセサイザ(OSS)などの2005年度の多重光機能システムに関する研究成果をふまえ,10GHz AWGの周波数面上に可変振幅減衰器(VOA)・可変位相シフタ(VOPS)を設置したマルチポートOSSを提案した。以下に本年度の研究成果を示す。 1.導波路型マルチポートOSSを用いた10GHz〜200GHzの高速光信号処理の実現 中心波長1552.524nm、チャネル間隔10GHz、入出力ポート数20、チャネル数20のAWGを用いたマルチポート導波路型光波シンセサイザを試作した。また,フォトニック信号処理の検討として10GHzのモード同期半導体レーザからの光パルスのスペクトルで隣接するチャネル成分を抑圧し,20GHzの光パルスを生成することに成功した。同様に40GHz,50GHz,100GHzの高速光パルスやキャリア抑圧光パルスの生成も確認した。 2.導波路型マルチポートOSSを用いたスペクトル領域の多重符号・復号化 周回性AWGを光波シンセサイザに適用すると,1つの出力導波路に強め合う波長は入力ポートによってシフトする。この特性を利用してVOAを用い,各スペクトル成分の強度パターンの多重ラベル生成,符号・複合化についてシミュレーションと実験の両面で実証した。さらに,疑似乱数光信号データを載せた光パルスのスペクトル領域の多重符号・復号化を行い,消光比10dBの良好な結果が得られた。 3.データ変調された信号に対する検証 提案したシンセサイザの光ラベル処理への応用として,符号/復号化した光ラベルのBER評価を行い,誤り率10^<-9>以下を得た。これにより,提案デバイスの光符号・復号器としての有用性を確認した。 これらの成果は国際会議,国内学会,本特定領域公開シンポジウムにて発表を行った。
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