• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

ナノリンクのための有機パイ共役分子群の創製

研究課題

研究課題/領域番号 17069011
研究機関名古屋大学

研究代表者

山口 茂弘  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60260618)

研究分担者 若宮 淳志  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60362224)
キーワード合成化学 / 有機導体 / ナノ材料 / ナノコンタクト / 光物性 / 縮環オリゴチオフェン / 架橋オリゴ(p-フェニレンビニレン) / ヘテロアセン
研究概要

本研究では,分子と電極との接合,すなわち,「ナノリンク」の電気伝導特性の系統的な物性評価を可能にする新パイ共役骨格の構築と電極と分子とのスムースな電気的接合を可能にする新アンカー官能基の探索を目的とする.具体的には,架橋オリゴ(p-フェニレンビニレン)およびヘテロアセン骨格を基本構造に用いた新規π電子系分子の合成し,それらの構造解析,物性評価を行うとともに,他グループとの有機的な共同研究により単一分子の電気伝導特性の解明に取り組む.
本年度は,まず標的化合物の一つである対称型一次元分子ワイヤーの基本骨格の合成に取り組んだ.自己組織化能をもつ架橋ビス(スチリル)ベンゼンとして,アルキル置換架橋ビス(スチリル)ベンゼンおよびその類縁体を設計し,それらの合成を達成するとともに,それらがπ共役平面の上下に垂直に配向したアルキル基どうしの相互作用により自己組織化した構造をもつことを明らかにした.また,ヘテロアセン骨格を基本骨格とした対称型ワイヤーとして縮環オリゴチオフェンを設定し,その合成をアセチレン類の分子内二重環化反応による縮環ジチイン合成を機軸に達成した.さらに,これらの光物性,電気化学特性などの諸物性の評価を行い,また,このうちオクタチエノアセンの化学的酸化によりジカチオンの単離に成功し,その構造を明らかにした.また,非対称型機能π電子系システムとしては,非対称型ヘテロアセンの合成について検討を行い,末端にケイ素置換基を導入したテトラチエノアセンおよびその酸化体を基本骨格として用いた位置選択的脱シリルハロゲン化による官能基化,続くカップリング反応による非対称二量体の合成を達成した.今後これらのπ電子系分子にアンカー置換基を導入し,ナノコンタクトの形成と電気伝導特性の評価へと展開する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Reactions of Fused Polycyclic 1,2-Dithuins with Transiton Metals : Synthesis of Heteroacenes via Desulfurization2006

    • 著者名/発表者名
      K.Kudoh, T.Okamoto, S.Yamaguchi
    • 雑誌名

      Organometallics (印刷中)

  • [雑誌論文] Ladder pi-Conjugated Materials with Main Group Elements2006

    • 著者名/発表者名
      S.Yamaguchi, C.Xu, T.Okamoto
    • 雑誌名

      Pure Appl.Chem. (印刷中)

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi