研究課題/領域番号 |
17070006
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
永江 知文 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 大強度陽子加速器計画推進部, 教授 (50198298)
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研究分担者 |
高橋 俊行 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (50281960)
野海 博之 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (10222192)
関本 美知子 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (50206637)
仲澤 和馬 岐阜大学, 教育学部, 教授 (60198059)
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キーワード | ストレンジネス / 反応分光 / Ξハイパー核 / ダブルΛハイパー核 / 飛跡検出器 |
研究概要 |
4月末にJ-PARCでの実験提案募集の締め切りがあり、本研究のテーマである(1)ストレンジネス量子数-2を持つΞ粒子が束縛したΞハイパー核の反応分光の実験(E05、代表者・永江)と(2)ストレンジネス量子数-1であるΛ粒子が2つ束縛したダブルΛ核をカウンター・エマルジョンのハイブリッド法で探索する実験(E07、代表・仲澤)を提案し、その後開かれた審査会で採択となった。 今年度は、実験を行うK1.8ビームラインで用いる飛跡検出器であるアノードワイヤー間隔1mmのMWPCの試験機とその読出しシステムであるASDボードとMWPCのヒットデータを保持するエンコーダ回路の開発を行った。これらを用いて様々な試験を行った。読出しシステムについては問題がないことがわかり、必要となる回路がほぼ準備できた。MWPC本体については、放電が起こりやすいなどいくつかの問題点があきらかになり、今後、設計の修正とこれらの試験機でのビームテストを行っていく予定である。また、ビームスペクトロメータのトリガー及び飛行時間測定による粒子識別用シンチレータホドスコープ検出器については、ビームの強度分布を考慮した設計をし、上流側の検出器を製作した。 既存のSKS超伝導磁石の入口にD磁石を加えてつくる散乱側のスペクトロメータについては、(1)シミュレーションによる基本性能の評価と大まかな最適化(2)有限要素法による磁場計算を行って、両磁石の磁場の干渉についての検討を行い、D磁石の設計がほぼ終了した。今後は、この設計に基づいてD磁石の製作を行う予定である。
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