• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

マルチストレンジネス多体系の分光

研究課題

研究課題/領域番号 17070006
研究機関京都大学

研究代表者

永江 知文  京都大学, 理学研究科, 教授 (50198298)

研究分担者 高橋 俊行  高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (50281960)
キーワード実験核物理 / 量子ビーム / ハイパー核 / ストレンジネス核物理
研究概要

(K-, K+)反応による[I]ハイパー核スペクトロスコピーの実験のために、J-PARCのK1.8ビームラインに、これまでに製作した飛跡検出器やトリガー検出器類を設置して調整を行った。平成21年10月からのビームタイムにおいて、これらの検出器系のビームを用いた性能試験を行い、設計通りの十分な性能が得られていることを確認した。また、π中間子ビームについてビーム調整を行い、ほぼ設計通りのビーム強度が得られることが判明した。ビームラインに設置された静電型質量弁別装置も十分にその機能を発揮し、期待以上によいK/π比が実現されていることが分かった。散乱K+中間子を測定するためのスペクトロメーター及び検出器系も、並行して設置し、ビームを使った調整を行った。飛跡検出器系は十分な位置分解能を達成できていることが確認できた。また、ビームによる運動量分解能の確認にも成功した。平成22年の1月から2月にかけて、π中間子ビームによる陽子との弾性散乱やΣハイペロン生成反応によるスペクトロメーターのエネルギー分解能の性能確認を行い、初期の性能としては十分なエネルギー分解能が達成されていることが確認できた。これにより、[I]ハイパー核スペクトロスコピーの実験データを取得する準備が整ったこととなる。しかし、加速器からの陽子ビーム強度はまだまだ調整段階にあり、実験を開始するには十分なK-中間子ビーム強度が実現できていないのが現状である。実験の開始のためには、加速器ビーム強度の調整待ちという段階にある。一方、π中間子ビームによるペンタクォーク探索のための予備データを取得することに成功した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] New results on Mesonic Weak Decay of A-Hypernuclei2009

    • 著者名/発表者名
      M.Agnello, et al.
    • 雑誌名

      Phsics Letters B 681

      ページ: 139-146

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Three-Body Nonmesonic Weak Decay of the A 12C Hypernucleus2009

    • 著者名/発表者名
      M.Kim, et al.
    • 雑誌名

      Physial Review Letters 103

      ページ: 182502

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Strangeness nuclear physics and J-PARC2009

    • 著者名/発表者名
      T.Nagae
    • 雑誌名

      International Journal of Modern Physics E 18

      ページ: 1206-1214

    • 査読あり
  • [学会発表] Strangeness Nucldar Physics at the J-PARC era2009

    • 著者名/発表者名
      永江知文
    • 学会等名
      日米合同原子核分科物理学会HAWO9
    • 発表場所
      ハワイ島(米国)
    • 年月日
      2009-10-14
  • [学会発表] Physics Prospects at J-PARC2009

    • 著者名/発表者名
      永江知文
    • 学会等名
      Quark Nuclear Physics 2009
    • 発表場所
      北京(中国)
    • 年月日
      2009-09-25

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi