研究課題/領域番号 |
17074004
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研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
後藤 治 工学院大学, 工学部, 教授 (50317343)
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研究分担者 |
村上 正浩 工学院大学, 工学部, 講師 (90348863)
大橋 竜太 東京家政学院大学, 家政学部, 助教授 (40272364)
西澤 英和 京都大学, 工学研究科, 講師 (70127116)
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キーワード | 建築 / 都市 / 歴史的建造物 / 保存地区 / 災害 / 防災 / 防犯 / 技術革新 |
研究概要 |
国内及び海外における建築物・都市施設の防災に関する技術及び関連する法令・基準についての基礎的な資料・文献を収集し、その整理を行った。また、海外調査として、イギリス及び台湾において実地調査を行った。 イギリスにおける調査対象箇所は、Brighton & Hove市、York市、Leeds市である。いずれも、歴史的な市街地を持つ都市であり、調査対象として相応しい都市である。現地では、市街地の防災・防犯と法令・基準及び技術革新との関係について、行政担当者等からヒアリング調査を行った。また、全国の市町村に対して指導を行っているEnglish Heritageにおいて、近年の政策に関するヒアリング調査を行った。調査の結果、市レベルにおいては、自然災害等の防災よりも、人的な犯罪に対する防犯意識の方が高いことが判明した。このため、防犯に対する基準や技術(ソフト・ハードの両面)について、我が国とは異なる活発な動向が確認できる。また、建築物や都市施設の保全との関係では、市街地の景観保持と防犯を両立されるための手法に工夫がみられた。 台湾では、年数を経た鉄筋コンクリート造の建築物の調査、同国の耐震に関わる法令・基準の整備に関わる調査、並びに歴史的建築物に対する構造補強方法の調査を行った。台湾のコンクリート造建築は、気象条件が過酷ななか、我が国のものより長期に保存されている点が注目される。建物の調査と同時に、今後の調査協力を得るため、現地の研究者等と意見の交換を行った。 イギリス、台湾における調査は、次年度においても継続して行うことを予定している。
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