研究課題/領域番号 |
17074005
|
研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
原島 文雄 東京電機大学, 未来科学部, 教授 (60013116)
|
研究分担者 |
金田 輝男 東京電機大学, 工学部, 教授 (50057220)
柳父 悟 東京電機大学, 工学部, 教授 (40328513)
永田 宇征 国立科学博物館, 産業技術史資料情報センター, 主任調査員 (80360709)
|
キーワード | オーラルヒストリー / 映像情報技術 / 応用物理学史 / 計測制御技術史 / 情報処理技術史 / 照明技術史 / 電気技術史 / 電子・通信技術史 |
研究概要 |
前年度に引き続き、電気技術関連7学会が共同してオーラルヒストリーによる戦後の技術開発史を調査した。概要を以下に記す。 1.オーラルヒストリーの実施 各学会ともオーラルヒストリーに対する習熟が進み、今年度は実施の件数において前年度を上回る26名に上った。インタビュイーの中には、戦前の経験を持つ人もあり、当時の技術開発体制の問題点も浮き彫りにされた。 2.推進委員会での検討 インタビュイーに対する同意書のフォームと著作権の問題について見当を行い、同意書については結論を得て、以降のインタビューでは、このフォームにより同意書を得ている。著作権の問題についてはなお、検討中である。 3.外調査 19年度はヨーロッパにおけるオーラルヒストリーの実施状況を把握すべく、英国、スペイン、スウェーデン、エストニアを訪問した。このような諸外国においても、個々の研究者が自分の研究の実施に当たって方法論のひとつとしてオーラルヒストリーを用いているケースはあるものの、学会をベースとした、しかも7つもの学会が連携して実施しているケースは見られなかった。ただ、witness seminarのような、われわれがまだ用いていない手法の有効性について情報を得ることはできた。 4.創造性のメカニズム解明 独創的研究を行った研究者に対する連続インタビューから、創造のメカニズムを追及しようとする試みに着手した。今年度インタビューの対象として選んだのは、垂直時期記録方式を提案し、その物理現象の解明 装置の試作から始めて実用化にまで成し遂げた東北工業大学学長め岩崎俊一氏である。その創造の本質に迫るには、単なるインタビューのみでは不十分であり、関連資料の読み込みや仮説の設定など、未知の分野に踏み込まねばならず、来年度以降に課題を持ち越すこととなった。
|