• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

ハイブリッドバクテリアを用いたべん毛モーターのエネルギー変換・情報伝達機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17076005
研究機関東北大学

研究代表者

石島 秋彦  東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (80301216)

研究分担者 本間 道夫  名古屋大学, 大学院理学研究科, 教授 (50209342)
川岸 郁朗  名古屋大学, 大学院理学研究科, 助教授 (80234037)
キーワードバクテリア / ナノ計測 / モーター / 1分子計測 / イオン
研究概要

バクテリアべん毛モーターは直径が高々40nmの回転モーターであり,その原動力は,細胞内外のイオン濃度差であり,種により,プロトン,ナトリウムが用いられる.我々はこれら2種類を融合したキメラ菌体を作成した.このキメラ菌体は,回転計測に適しており,回転機構の解明に重要な役割を果たす.しかしながら,まだこのキメラ菌体の基本的な性質については,まだ確認していない.そこで,我々はこのキメラ菌体の基本的な性質を明らかにすることを試みた.その結果,キメラ菌体のトルク-速度関係は元となる二つのモーターと同様の回転-トルク特性を持つことがわかった.さらに,固定子の発現量を調整することにより,固定子のモーターへの組み込みとともに回転速度が段階的に上昇することを観察できた.さらに,1個の固定子による回転-トルク特性を明らかにすることができた.その結果,キメラ菌体は元となる菌体,ナトリウム型,プロトン型,のちょうど中間に位置するモーターであった.具体的には,最大トルクはプロトン型,最大速度はナトリウム型であり,低回転域においては一定のトルク,ある速度域からは回転速度の上昇とともにトルクは直線的に減少した.この特性は,プロトン,ナトリウム型共通の性質であり,三者とも共通のメカニズムで機能していることを示唆するものである.さらに,一つのモーター一には膜に固定された固定子が10個程度組み込まれ,回転子と相互作用して回転運動を引き起こすことが知られているが,一つの固定子の性質を調べるために,固定子の発現量を調整し,その特性を検討した.さらに,遺伝子変異体を導入し,その特定変化を検討した.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Visualization of functional rotor proteins of the bacterial flagellar motor in the cell membrane.2007

    • 著者名/発表者名
      Fukuoka, H.
    • 雑誌名

      J Mol Biol 367

      ページ: 692-701

  • [雑誌論文] Chara myosin and the energy of cytoplasmic streaming.2006

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto K
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiol. 47

      ページ: 1427-1431

  • [雑誌論文] 現場で役立つバイオイメージング・光ピンセット 基礎編2006

    • 著者名/発表者名
      石島秋彦
    • 雑誌名

      バイオニクス 8月号

      ページ: 70-75

  • [雑誌論文] 現場で役立つバイオイメージング・光ピンセット 応用編2006

    • 著者名/発表者名
      石島秋彦
    • 雑誌名

      バイオニクス 9月号

      ページ: 68-72

  • [雑誌論文] 映像化された二次元液晶膜小胞の動的性質2006

    • 著者名/発表者名
      稲葉岳彦
    • 雑誌名

      液晶 Vol. 10. No. 3

      ページ: 48-56

  • [図書] 生物分子モーターのステップ計測と運動解析2006

    • 著者名/発表者名
      西山雅祥
    • 総ページ数
      29
    • 出版者
      物性研究
  • [図書] 科学立国日本を築く 極限に挑む気悦の研究者たち2006

    • 著者名/発表者名
      石島秋彦
    • 総ページ数
      9
    • 出版者
      日刊工業新聞社

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi