研究分担者 |
高井 章 旭川医科大学, 医学部, 教授 (50126869)
宮津 基 旭川医科大学, 医学部, 助手 (40396346)
毛利 聡 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 講師 (00294413)
片野坂 友紀 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (60432639)
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研究概要 |
プロジェクトの最終目標である「PDMS平面パッチ・ストレッチシステムの開発」とこれを用いた機械受容チャネルの活性化機構の解明に向けシステムの各要素技術の開発、および新規機械受容候補チャネルの分子細胞生物学的解析に取り組んだ. システム化のための要素技術では,高速AFMを用いた細胞膜裏打ち観察のための試料調製,機器設定条件の最適化を行い,細胞膜の骨格を形成すると考えられる繊維状タンパク質のナノメーターオーダーでの可視化に成功した.従来法のように観察可能な分子種が限定される蛍光染色や真空下での観察ではなく,生のタンパク質一分子の挙動を可視化可能にした.また,機械受容の候補チャネルの詳細な解析を進めた結果,伸展刺激に対して細胞内カルシウムイオン濃度上昇が認められ,新規の機械刺激感受性チャネルであることが特定されつつある. 今後は開発を進めてきた要素技術を組み合わせ,要素毎に動作検証,性能評価の後トータルシステムに仕上げていく.これを用いて伸展時のチャネル及び周辺分子の構造変化観察,さらにチャネル電流の同時計測へと進めていく.最終的には新規開発システムにて我々の発見したチャネル分子の解析を行い,チャネル一分子の構造変化,及びチャネル電流の同時計測により新たな知見の導出を目指す.また,チャネル周辺の細胞骨格タンパクの役割についても分子細胞生物学的に解析を進め,機械受容チャネルの作用機序を解明していく.
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