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2006 年度 実績報告書

膜電位形成・環境に関与する植物のK+およびNa+輸送体の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17078005
研究機関東北大学

研究代表者

魚住 信之  東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (40223515)

キーワードAtHKT1 / 浸透圧 / 輸送体 / 塩ストレス / TaHKT1 / AtNHX1 / Ktr系 / 道管
研究概要

AtHKT1とNa排出系のAtNHX1の役割:シロイヌナズナのAtHKT1は高塩ストレスに対抗する輸送系として機能することが分かっている。原形質膜に発現してNaを排出するNa/Hアンチポーター(SOS1)と、液胞膜に発現してNaを液胞内へ隔離することにより細胞質からNaを取り除くNa/Hアンチポーター(AtNHX1)が存在する。今回、AtNHX1とAtHKTIの役割を明らかにする目的で両輸送系の二重変異株を作成した。二重変異株は野性株と比較して背丈が小さく、また葉も小さい表現型を示した。この表現型はatnhx1の表現型と類似していた。一方、100mMNaClを添加した培地では二重変異株はathkt1とほぼ同様の感受性を示し、atnhx1変異株よりも塩に対する感受性が高かった。さらに、道管内のNa濃度を調べたところ、二重変異株と同様であった。以上のことはAtHKT1はNaの取り込み口として機能していることが示された。
HKTの構造と機能:HKT系の膜貫通領域に存在する正電荷アミノ酸の役割を調べた。AtHKT1および小麦のTaHKT1の本アミノ酸を置換した変異体を作成して、酵母およびアフリカツメガエル卵母細胞発現系で輸送活性を調べた。TaHKT1のK輸送は中性電荷アミノ酸であるGlnでは、輸送活性がある程度維持されたが、Alaや負電荷アミノ酸の置換体は顕著に輸送活性が阻害された。
浸透圧適応に関与するKtrの構造と機能:Ktr系はHKT系とホモログ蛋白質である。Naで活性化される機構を探る目的で、細胞外に面する側に存在する電荷アミノ酸をAlaに置換した変異体を作成して、輸送活性に必須となるアミノ酸を同定した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Properties of Shaker-type potassium channels in higher plants.2006

    • 著者名/発表者名
      Gambale, F.
    • 雑誌名

      J. Membrane Biol. 210

      ページ: 1-19

  • [雑誌論文] Nomenclature for HKT transporters, key determinants of plant salinity tolerance2006

    • 著者名/発表者名
      Platten, J.D., et al.
    • 雑誌名

      Trends in Plant Sciences 11

      ページ: 372-374

  • [雑誌論文] Mutation of His-157 in the second pore loop drastically reduces the activity of Synechocystis Ktr transporter.2006

    • 著者名/発表者名
      Zulkifli, L.
    • 雑誌名

      J. Bacteriol. 188

      ページ: 7985-7987

  • [雑誌論文] チャネルタンパク質の膜への組込み様式2006

    • 著者名/発表者名
      魚住信之
    • 雑誌名

      イオンチャネル・受容体の構造機能連関研究の新たな潮流 25・3

      ページ: 264-268

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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