研究課題
昨年度までのダイコン由来の液胞膜型と細胞膜型の水チャンネルのタバコ培養細胞BY-2株を用いた局在解析から見いだしていた、これら輸送体の小胞体からの輸送にはポジティブな情報が必要であることの結果を受けて、そのシグナルの実態を解析するべく、新たな変異体の解析を進めた。また、タバコ培養細胞BY-2株を、ホウ素過剰、塩過剰、高い浸透圧等のストレス条件にさらした際のマイクロアレイデータを所得した。これとともに、本特定領域研究の公募研究の代表者である京都大学の小林助教授との共同研究として、ホウ素飢餓状態条件でのマイクロアレイデータを所得した。さらに、本特定領域研究の計画研究の代表者である、岡山大学の村田助教授との共同研究として、タバコ培養細胞のカリウム輸送体についての研究を進めた。上記の研究と平行して、昨年度に引き続き、膜タンパク質の局在解析のための抗体作成を進め、また、昨年度に作成した糖輸送体2種とホウ素輸送体、リン酸輸送体に対する特異抗体を用いてこれら輸送体の局在と分解を進めた。更に、タバコBY-2細胞で発現させたAtBor1-GFPのホウ素依存的分解が遅延した変異細胞株候補を、EMS処理により獲得した。これとともに、動物では膜輸送体のエスコートタンパク質として働いているタンパク質の、タバコホモログの局在解析を進め、このタンパク質はクラスター化した輸送小胞からなる新規の構造体に存在していることを見出した。併せて、植物での知見を生かしながら、動物のエンドサイトーシスに関する共同研究を実施した。
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Autophagy 2
ページ: 91-106
Plant Cell Physiol. 47
ページ: 1674-1677