研究課題
昨年までにエンドゾームからのVE-cadherinの細胞間接着部位への輸送が、cAMP-Epac-Raplを海する系で促進されること、またRap1の活性化に引き続くRac1の活性化による細胞膜の伸展が、VE-cadherinの輸送を促進することを明かにした。これはFKBP-FRBを用いたiRAPシステムにより細胞膜でRap1の活性化を誘導した時にも観察されることから、Rap1の細胞内部での活性化でも細胞膜での活性化でもいずれも、細胞膜を伸展させる結果になれば、細胞は内部から膜構成成分を輸送開始する仕組みがあることを示唆する結果となった。さらにVE-cadherinの細胞膜での安定化機構をイメージングによって明かにする目的でVe-cadherinのFRAP (Fluorescence Recovery after Bleeching)実験を行った。 VE-cadherin-GFPが、刺激のない培養条件では90%近くがmobile fractionであるのに対して、cAMPでは70%がmobile fractionになることからcAMPがVE-cadhreinのダイナミズムをresetさせて、より安定化VE-cadherin接着を起こしていることもわかった。さらにVE-cadherinの細胞内ドメインがVE-cadherinの輸送(ダイナミズム)に重要であることを細胞内欠失変異体や、PECAM-1との細胞内ドメインスイッチ変異体を作製して明かにすることができた。
すべて 2008
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件)
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