研究課題/領域番号 |
17079009
|
研究機関 | 国立循環器病センター研究所 |
研究代表者 |
望月 直樹 独立行政法人国立循環器病研究センター, 循環器形態部, 部長 (30311426)
|
研究分担者 |
福原 茂朋 国立循環器病センター研究所, 循環器形態部, 室長 (70332880)
三浦 浩一 国立循環器病センター研究所, 循環器形態部, 室長 (20360349)
|
キーワード | 低分子量G蛋白 / 情報伝達 / 輸送 / ミオシン |
研究概要 |
昨年度VE-cadherinの細胞間接着部位における挙動について、調べるためにFluorescence recovery after photobleaching (FRAP)でVE-cad-EGFPで検討した。今年度は、さらにFRAPによってcAMP-Epac-Rap1によるVE-cadherinの安定化機構を調べた。VE-cadherin-EGFP,PECAM-1-EGFPの安定化をcAMP刺激によって確認したところ、VE-cadherinのみ安定化がおきることがわかった。これは、VE-cadherinの細胞内ドメインが、重要と考えVE-cadherinの細胞内ドメインを欠失したVEcadherin-delta Cyto-EGFPをFRAPで検討したところ、安定化がみられなかった。このため、β-catenin/α-cateninによるアクチン細胞骨格系へのVE-cadherinのリンクによって、VE-cadherinの細胞間接着への安定化がもたらされると考えた。この仮説を検証するために、VE-cadherinの細胞内ドメインをa-cateninに置換した変異VE-cadherinは、cAMP-Epac-Rap1による安定化が回復した。以上より、cAMP-Epac-Rap1はまず、corticalactinの束化(昨年までの成果)を促進して、さらにα-catenin/β-cateninを介してVE-cadherinを束化したアクチンにリンクすることでVE-cadherinの細胞間接着での安定化を起こすことを明らかにした。
|