研究課題/領域番号 |
17080011
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
太田 邦史 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90211789)
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研究分担者 |
廣田 耕志 独立行政法人理化学研究所, 柴田上席研究員研究室, 基礎科学特別研究員 (00342840)
福田 智行 独立行政法人理化学研究所, 柴田上席研究員研究室, 基礎科学特別研究員 (90415282)
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キーワード | 組換え / 染色体 / 減数分裂 / クロマチン / エビジェネティクス / 複製 / 細胞周期 / ヒストン修飾 |
研究概要 |
相同組換えの開始制御機構について、クロマチン構造、ヒストンアセチル化、組換え開始酵素、姉妹染色体結合因子、DNA複製との関係から新たな分子メカニズムを明らかにした。 今年度は特に、DNA複製の開始制御や、細胞周期の制御に関わるCdc7キナーゼが、相同組換え開始因子Spo11の補助因子であるMer2のN末端部にある複数のセリン残基をリン酸化し、これによりSpo11が組換え開始部位に結合して、最終的にDNA切断が誘起されるしくみを明らかにした(笹沼ら、Genes Dev, 2008)。また、配列特異的DNA結合活性を付与したSpo11分子を染色体各位置に結合させた場合、染色体部位に依存して活性化の程度が異なること、その活性化レベルがSpo11分子の多量体化と相関することを明らかにした(福田ら、NAR 2008)。タイリングアレイを用いて、姉妹染色体分体結合因子の一員であるRec8が、減数分裂期の組換え開始部位におけるSpo11分子の局在化に重要な役割を果たしている証拠を得た。 分裂酵母において、M26ホットスポット配列の活性化のしくみについて、数種のヒストン修飾因子やクロマチンリモデリング因子の同定を行い、その関与を明らかにした。また、天然のM26配列においても、減数分裂期組換えのDNA切断やクロマチン再編成が起こることを示した。
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