研究課題
まず、Ca^<2+>チャネル複合体の解析を3種TRPチャネルと電位依存性Ca^<2+>チャネルに対して遂行し、複合体を「実体」として明らかにした。特に、TRPC3に関しては、phospholipase C及びprotein kinase Cをscaffoldingすることにより、Ca^<2+>シグナル及びERKの活性を協調的に増強させることが分かった。(Numaga et al., JCS)また、TRPM2に関しては、局在性を詳細に調べることにより、形質膜だけでなく細胞内膜にも存在することが明らかになった。特に、リソソームからのCa^<2+>放出を制御することにより、膵ベータ細胞の細胞死を制御することが明らかになった。細胞外からのCa^<2+>流入との連関を調べていくことが、本TRPM2の役割の完全な理解のためには重要である。(Lange et al., Science Signal.)さらに、TRPM7に関しては、Mg^<2+>やCa^<2+>等の流入を制御することにより生理機能を果たすことが着目されてきたが、今回、TRPM7をin vivoノックダウンすることにより、マウス脳において、虚血時に活性化開口し細胞外から主としてNa^+を流入させることにより、神経細胞死を惹起させる役割が明らかとなった。また、興味深いことに長期増強などのシナプス可塑性にも関与することがわかった。(Sun et al., Nature Neurosci.)ストア依存性のCa^<2+>流入を担うOraiチャネルについても、研究を遂行した。Oraiはシステイン酸化を受けることにより、チャネル活性が減弱することが分かった。免疫T細胞の活性化の調節における重要な知見が得られた。(Bogeski et al., Science Signal.)
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