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2005 年度 実績報告書

トランスポートソームと細胞骨格の相互制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 17081014
研究機関熊本大学

研究代表者

中西 宏之  熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (80314318)

研究分担者 上江洲 章吉  熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 助手 (70363520)
キーワード微小管 / チュブリン / 微小管結合タンパク質 / リン脂質 / エンドサイトーシス / 細胞膜変形 / 一次線毛 / 中心体
研究概要

私共は、チュブリン・微小管結合タンパク質を検出するアッセイ法を開発し、新しい微小管結合タンパク質(p100)の単離に成功している。さらに私共は、ラット脳より微小管に結合するタンパク質を一括して精製し、それらを質量分析によって網羅的に解析しており、これまで新しい分子(p180、p110、p90)を発見している。本年度の本研究において、これらの新しい分子を解析し、以下の成果を得た。
1.p100のN末端側は、微小管に結合することに加えて、in vitroでリン脂質のホスファチジルセリンとホスファチジルイノシトール4,5二リン酸に強く結合し、リポソームをチューブ状に変形させることを見出した。さらにp100を細胞に過剰発現させると、細胞膜がチューブ状に変形した。一方p100のC末端側は、クラスリン被覆ピットと小胞のコンポーネントであるEps15と結合することを明らかにした。また、p100を細胞に過剰発現させると、EGF受容体やトランスフェリン受容体のエンドサイトーシスが抑制された。微小管は、初期のエンドサイトーシスにおいてクラスリン被覆小胞のソーティングに関わっていることが報告されている。したがって、p100はクラスリン被覆ピットや小胞の形成に関わり、さらに小胞のソーティングに機能していると考えられる。
2.Mycタグを付加したp180を細胞に発現させると、p180は一次線毛に局在した。p110は、濁度法とローダミン-チュブリンを用いた解析より微小管形成を促進することを明らかにした。またp110は、サイクリン依存性タンパク質リン酸化酵素5(CDK5)によって少なくとも2カ所リン酸化され、このリン酸化によって微小管結合活性が抑制された。p90は微小管非依存的に中心体に局在した。
このように本年度の本研究は予想以上に進展し、当初の目的をほぼ達成するこができた。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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