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2008 年度 実績報告書

細胞外マトリックスのカスタマイゼーションとその細胞識別機構

研究課題

研究課題/領域番号 17082005
研究機関大阪大学

研究代表者

関口 清俊  大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (50187845)

研究分担者 二木 杉子  大阪大学, 蛋白質研究所, 助教 (00403014)
浄住 大慈  大阪大学, 蛋白質研究所, 特任研究員 (70452430)
キーワード細胞外環境 / 基底膜 / 細胞外マトリックス / ラミニン / インテグリン / テトラスパニン / ネフロネクチン
研究概要

インテグリンによるラミニンの認識部位の探索 : インテグリンによるラミニンの識別にはラミニンα鎖C末端領域に存在する三つのLGドメイン(LG1,LG2,LG3)が必要であるが、これら三つのLGドメインの中のどのアミノ酸残基がインテグリンとの結合に関わるかはこれまで不明であった。インテグリンリガンドは、そのインテグリン結合部位に酸性アミノ酸残基を有することが知られている。これらLGドメインに存在する合計54個の酸性アミノ酸残基を他のアミノ酸残基に個別置換した変異体を作製したところ、予想に反してインテグリン結合活性が大きく低下した変異体は得られなかった。一方、一部の塩基性アミノ酸残基を置換した変異体では、著しいインテグリン結合活性の低下が認められた。これらの結果から、ラミニンα鎖LGドメインの役割はインテグリンの二価金属イオンに配位するアミノ酸残基を提供することではなく、インテグリンのα鎖βプロペラドメインと静電結合する塩基性アミノ酸残基を提供することにあると推察される。
ラミニンγ1鎖ノックインマウスの作製 : 我々はこれまでにラミニンγ1鎖のC末端領域に保存されているグルタミン酸残基がインテグリンとの結合に必須であることを見いだしている。実際、このグルタミン酸残基をグルタミンに置換するとラミニンのインテグリン結合活性はほぼ完全に消失する。そこでこのグルタミン酸残基をグルタミンに置換したγ1鎖を発現するノックインマウスの作製を行った。現在、germlineに変異が入ったヘテロマウスが得られている。今後、ホモ個体の表現形質を解析することにより、胚発生・器官形成におけるラミニンとインテグリンの相互作用の生理的意義の解明を進める予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Lamimn Isoforms containing. the [○!c]3 chain are unable to bind rntegrins due to the absence of the glutamic. acid residue conserved in the C-terminal regions of the γ 1 and γ 2 chains.2008

    • 著者名/発表者名
      Ido, H., et.al.
    • 雑誌名

      J. Biol. Chem. 283

      ページ: 28149-28157

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Transcriptome-based systematic identification of extracellular matrix proteins2008

    • 著者名/発表者名
      Manabe, R., et.al.
    • 雑誌名

      Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 105

      ページ: 12849-12854

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Recombinant human laminin isoforms can support the undifferentiated growth of human embryonic stem cells2008

    • 著者名/発表者名
      Miyazaki, T., et.al.
    • 雑誌名

      Biochem. Biophys. Res. Commun. 375

      ページ: 27-32

    • 査読あり
  • [学会発表] Molecular basis of basement membrane recognition by integrins2008

    • 著者名/発表者名
      Sekiguchi, K.
    • 学会等名
      Gordon Research Conference on Basement Membranes
    • 発表場所
      Biddeford, ME, USA
    • 年月日
      2008-06-22
  • [備考]

    • URL

      http://www.protein.osaka-u.ac.jp/chemistry/

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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