研究概要 |
CRMP1ノックアウトマウスの作製に成功した。表現型を解析した結果以下の知見が得られた。1)マウス胎生期E14〜18の大脳皮質神経細胞の細胞移動に異常が認められた。2)成熟マウス皮質神経細胞をゴルジ法により染色し、神経細胞の形態を観察したところ、crmp1-/-マウスにおいては神経樹状突起のパターンが異常となり、細胞の分布にも正常とは異なっていた。3)マウスの行動にも幾つかの側面において正常マウスと異なる表現型を示した。4)crmp1-/-皮質神経細胞の培養系における異常も観察された。5)crmp1,fyn, sema3A各々のヘテロ同士の交配と表現型解析により、細胞移動についてはfyn, crmp間にのみ遺伝的相互作用が見出された。 CRMP2変異体のノックインマウスは現在作製終了に近づきつつある。
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