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2005 年度 実績報告書

巨大分泌蛋白質リーリンによる、脳のレイヤー構造形成制御の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 17082007
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

服部 光治  名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 助教授 (60272481)

キーワード脳 / 神経細胞 / 発生 / 細胞移動
研究概要

3,461アミノ酸残基からなる巨大分泌蛋白質リーリン(reelin)は脳のレイヤー構造の形成を司る分子であり、その遺伝子変異は脳の形成異常を引き起こす。一般にリーリンは、移動神経細胞上に存在する受容体(リポ蛋白質受容体ファミリーに属する、ApoE受容体及びVLDL受容体)に結合して、細胞内蛋白質Dab1のリン酸化を引き起こし、それが下流シグナル活性化へつながるとされている。リーリンは分泌シグナルを含むN末端領域、8回の繰り返し構造(リーリンリピート)、及び塩基性アミノ酸残基に富むC末端領域(CTR)からなる。CTRは32アミノ酸残基であり、その一次構造は爬虫類以上の全ての動物種で完全に保存されている。本研究では、CTRの機能に着目して解析した結果、意外なことにCTRの一次構造や、CTRが高度に塩基性であることはリーリンの分泌に必ずしも必須ではないことが明らかとなった。その一方で、CTRは、リーリンの受容体を介した下流情報伝達系の効率的な活性化に必要であることが強く示唆された。この点では特にCTRが塩基性アミノ酸残基に富むことが重要であると考えられる。さらに、小脳におけるリーリン受容体の局在について、アルカリフォスファターゼとリーリンの融合蛋白質を作製して検討した。その結果、少なくとも生後の小脳においては、リーリン受容体は従来考えられていたようにプルキンエ細胞に発現しているのではなく、主に内顆粒細胞層に存在していることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Subtype-specific and ER-lumenal-environment-dependent regulation of inositol 1,4,5-trisphosphate receptor type 1 by ERp44.2005

    • 著者名/発表者名
      Higo et al.
    • 雑誌名

      Cell 120

      ページ: 85-98

  • [雑誌論文] Cluster formation of inositol 1,4,5-trisphosphate receptor requires its transition to open state.2005

    • 著者名/発表者名
      Tateishi et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 280

      ページ: 6816-6822

  • [雑誌論文] Disabled1 regulates intracellular trafficking of the Reelin receptors.2005

    • 著者名/発表者名
      Morimura et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 280

      ページ: 16901-16908

  • [雑誌論文] Molecular cloning of mouse type-2 and type-3 IP3 receptors and identification of a novel type-2 receptor splice variant.2005

    • 著者名/発表者名
      Iwai et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 280

      ページ: 10305-10317

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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