研究課題/領域番号 |
17083001
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
藪 敏裕 岩手大学, 教育学部, 教授 (20220212)
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研究分担者 |
中村 一基 岩手大学, 教育学部, 教授 (20133895)
宇佐美 公生 岩手大学, 教育学部, 教授 (30183750)
木村 直弘 岩手大学, 教育学部, 准教授 (40221923)
中村 安宏 岩手大学, 人文社会科学部, 准教授 (10282089)
脇田 健一 龍谷大学, 社会学部, 教授 (00305319)
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キーワード | 寧波 / 仏舎利 / 景観 / 葬送儀礼 / 祖霊信仰 / 死生観 / 中国 |
研究概要 |
平成19年度は、昨年度に続き、寧波及び周辺地域において葬送儀礼に関する調査を行いつつ、文献研究を通して、日本および中国での葬送儀礼諸様式の思想的背景を探求している。また、9月1日から3日までは、八幡平において、総括班、海域班などと協力し、ブローデル『地中海』の研究報告と併せて海域交流の意味に関する研究合宿を行った。 藪・宇佐美は9月16日〜19日まで東北師範大学の趙教授と清華大学の王教授の招きで、長春の東北師範大学を訪問し、戦没者の慰霊などの意味も含め歴史教育に関する共同研究のための打ち合わせを行うとともに、同校の大学院において歴史教育に関する講演を行った。宇佐美は、18年度に行ったアンケート調査の結果を整理し、既存の終末期医療に関する調査と比較しながら、日本と中国を中心にした生命倫理に関する比較文化論的研究を行った。木村は未調査の寧波市慈渓区での葬儀、慈城鎮にある寧波市江北区公墓の管理所・ぎん州区高橋鎮辺庄陳村后岸での仏教法要や寺院の取材を行った。 研究会としては、葬送儀礼の変化に着目しながら、前近代を中心に日本における死生観の変貌に関する思想史的考察を行うため佐藤弘夫東北大学大学院教授を迎えて6月30日に研究会「死者のゆくえ-日本における死生観の変容-」を、「供養」と「慰霊」の異同を種々の角度から検討することによって、日本における生者と死者の多様な関係とその変遷を考えるため中村生雄学習院大学文学部教授を迎えて9月8日に研究会「供養と慰霊-誰が、何を供養/慰霊してきたか?-」を、朱子学と陽明学の死生観について考察するために牛尾 弘孝大分大学教育福祉科学部教授・荒木 龍太郎活水女子大学文学部教授を迎えて11月24日に研究会「垂加神道の死生観-山崎闇斎と若林強斎を中心にして-」「陽明学における死生観の諸相」を、12月1日にはインドの宗教について考える為にBrij Tankhaデリー大学教授の講演会「インドの社会と宗教」を、それぞれ実施した。 さらに、「にんぷろ」の研究成果を広く市民むけに公表するため、2月2日には国際シンポジウム「東アジアのなかの平泉-第8回平泉文化フォーラム-」(基調講演は村井章介東京大学教授)を開催した。
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