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2006 年度 実績報告書

日中通俗文芸の体系化を目的とした先駆的研究--小説・芸能を中心論題として

研究課題

研究課題/領域番号 17083002
研究機関東北大学

研究代表者

勝山 稔  東北大学, 大学院国際文化研究科, 助教授 (80302199)

研究分担者 輪田 直子  石巻専修大学, 理工学部, 専任講師 (90351254)
高西 成介  高知女子大学, 文化学部, 助教授 (50316147)
キーワード白話小説 / 佐藤春夫 / 今古奇観 / 弾詞 / 三笑 / 何必西廂 / 文言小説 / 太平広記
研究概要

平成18年度は第二年度ということもあり、研究に必要な資料収集も活発化する一方、昨年度から開始した研究活動の成果の一部が発表されはじめている。班全体の活動としては、公開研究発表会を(1)大阪市立大学(7月23日)(2)東北大学(9月22日)(3)九州大学(12月18日)の合計3回を開催した。また中国長篇白話小説の専門家である川島優子(龍谷大学文学部専任講師)を招請し、専門知識の提供を目的とした研究会を実施し、『金瓶梅』(及び『金瓶梅詞話』)の日本受容の経緯を討論した。各班員の個別の研究は以下の通りである。
(勝山)明治以後の「中国短篇白話小説への受容」について、上田市立花月文庫・国立国会図書館・国立公文書館・近代文学館・佐藤春夫記念館及び東京大学・北海道大学・愛知大学等で積極的な資料収集を実施し、明治時代の成果を大阪市立大で、大正時代の成果を九州大学で研究発表した(既に活字論文として発表が決定している)。現在は新たに出てきた課題に向けた分析調査を行う一方、更に新たな草稿を完成させており、来年度以降順次発表の予定である。
(輪田)昨年に引き続き、弾詞テキストの語り手の文体を考察することに主眼を置き、国内外に所蔵される弾詞テキストの蒐集(複写)、読解を行った。特に『三笑』に関しては国立公文書館に所蔵されるテキストが昌平坂学問所旧蔵であることから、江戸時代に日本に伝来した弾詞という観点を中心に日本における弾詞研究史についてまとめ、「弾詞『三笑』研究史」という題で12月の当班主催の研究会で口頭発表した。また、上海、蘇州への調査旅行で最近の書場事情、及び改装された蘇州図書館の蔵書の調査を行った。
(高西)今年度は、昨年度に引き続き古小説関係の資料の収集を行った。高知女子大学に不足している基本的な図書を引き続き購入し、研究状況を整備に取り組んだ。さらに、研究の基礎作業として、今年度は六朝期の小説および仏教資料から海と関わるものを選別し、読解作業を行った。その成果の一部は、「中国古小説における海をめぐる伝承について-古代中国人は海をどのように認識していたのか-」と題して、9月22日に行われた小説藝能班公開研究会において口頭発表を行った。また、その発表内容に加筆訂正したものを現在、『中国文史論叢』第3号(中国文史研究会)に投稿中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 近代日本に於ける中国白話小説『三言』所収篇の受容について-明治時代から大正時代までの翻訳事業を中心として-2007

    • 著者名/発表者名
      勝山 稔
    • 雑誌名

      国際文化研究科論集 14

      ページ: 19-35

  • [雑誌論文] 近代日本に於ける中国白話小説『三言』所収篇の受容について-一九一〇年代~二〇年代の動向を中心として-2007

    • 著者名/発表者名
      勝山 稔
    • 雑誌名

      国際文化研究科論集 14

      ページ: 37-53

  • [雑誌論文] 文人弾詞制作の背景-『何必西廂』を例に2007

    • 著者名/発表者名
      輪田 直子
    • 雑誌名

      文芸論叢(若槻俊秀先生退休記念論集) 55

      ページ: 431-449

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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