研究課題/領域番号 |
17083009
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
横手 裕 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 准教授 (10240201)
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研究分担者 |
菊地 大樹 東京大学, 史料編簒所, 助教 (80272508)
末木 文美士 国際日本文化研究センター, 大学共同利用機関等の部局, 教授 (90114511)
渡辺 麻里子 弘前大学, 人文学部, 准教授 (30431430)
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キーワード | 仏教 / 道教 / 日本宗教 / 日本思想 / 大蔵経 / 中国思想 |
研究概要 |
平成21年4月より、前年度に引き続きアルバイト学生を使って東京大学総合図書館所蔵の明版大蔵経(嘉興蔵)の調査を行った。データ収集が完了している正蔵、続蔵、又続蔵3部の各経典の基本情報についてチェック作業が平成22年3月まで行われた。また平行して刊記、扉絵などの大蔵経の書誌情報について担当者を決め、テーマ毎に情報のまとめの作業が行われた。さらに、今日の東大本嘉興蔵となる大蔵経を白金瑞聖寺に寄贈した江戸期の禅僧、了翁道覚の事跡と語録に関する研究、および瑞聖寺の歴史と蔵書の記録等の周辺事情に対する研究も合わせて行われた。これを最終的に研究報告書にまとめられるように、担当者を決めて論文執筆の作業が進められた。21年度の最も重要な研究活動と位置づけられるのは、9月1日に開催したシンポジウム「大蔵経と東アジア」である。研究代表者と研究分担者は綿密な打合せを重ねつつ、国内外で活躍する大蔵経研究の第一人者の方々を発表者に招いた。シンポジウム前半ではわれわれが調査している東京大学総合図書館所蔵の嘉興蔵についての発表と討論、後半は「東アジアの大蔵経」をテーマに日・中・韓の大蔵経の歴史について幅広く議論が行われた。当日は予想外の盛況となり、後日中外日報等のメディアにも紹介されるなど、大きな反響があった。 平成22年4月より研究報告書の編集と校正に集中し、9月に『東京大学総合図書館所蔵嘉興大蔵経目録と研究I目録篇』、『東京大学総合図書館所蔵嘉興大蔵経目録と研究II研究篇』の2冊が完成した。その後、研究者や研究機関等に対して合計約200セットを献本する郵送する作業を行った。
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