研究課題/領域番号 |
17083012
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
早坂 俊廣 信州大学, 人文学部, 准教授 (10259963)
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研究分担者 |
久米 裕子 (神林 裕子) 京都産業大学, 文化学部, 准教授 (10310749)
荒木 龍太郎 活水女子大学, 文学部, 教授 (90124164)
安部 力 北九州工業高等専門学校, 総合科学科, 講師 (60435477)
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キーワード | 寧波学術 / 浙東学派 / 宗族 / トポフィリア(場所愛) / 万表 / 黄震 / 王守仁 / 黄宗羲 |
研究概要 |
6月に班内の研究打ち合わせ会を設け、共同研究の深化を図った。8月24日から9月1日にかけて、早坂・荒木・久米の3名および研究協力者1名が現地調査に赴き、浙江省杭州市・紹興市・寧波市、および上海市において、思想家に関連する遺跡の基礎調査(王陽明故居、黄宗羲墓など)、文献調査(上海図書館)、現地の研究者(浙江省社会科学院・銭明教授、寧波大学元教授・方祖猷氏)との学術交流等を実施した。現地調査の成果の一部は、研究代表者の早坂が所属部局のHP上でブログとして公表している。12月には、銭明氏・方祖猷氏を日本に招聘し、学術講演会を班主催で行った。さらに、現地調査研究部門の、9月の研究会では早坂・安部が、2月の研究会では早坂・久米が、共同研究の状況について報告を行った。2月には、本年度2度目の班研究打ち合わせ会も開催し、共同研究の中間総括を行った。個々の活動としては、研究代表者の早坂が、万表に関する先行研究論文一篇を日本語に翻訳し、解題とともに現地調査研究部門の雑誌に投稿、掲載された。また、特定領域外の学会での講演も行った。研究分担者の久米は、黄震の思想に対する検討の継続とともに、浙東の思想文化に対する研究を推進し、現地研究者の論文の日本語訳をほぼ完成させた。また、「東アジア海域交流」という特定領域全体のテーマにも関連する日本思想史についての書評も公表した。同じく研究分担者の荒木は、明代浙東地域の思想に関する研究をさらに深化させ、その成果が『日本中国学会報』に掲載された。さらに、久米同様「東アジア海域交流」という特定領域全体のテーマに関連する「漢学」「漢文教育」という問題について論文・講演を通して積極的な活動を行った。年度途中で研究計画班に参加した安部は、研究分担者として2回の現地調査部門会合に積極的に参加し、共同研究を進展させる提言を行った。
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