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2006 年度 実績報告書

中国の法文化の特質、変化、および地域的差異に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17083013
研究機関大阪大学

研究代表者

青木 敦  大阪大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (90272492)

研究分担者 津田 芳郎  北海道大学, 大学院文学研究科, 教授 (30091474)
上杉 和彦  明治大学, 文学部, 教授 (00203430)
王 瑞来  学習院大学, 東洋文化研究所, 客員研究員 (90286245)
キーワード北宋・南宋 / 台湾 / 法制 / 御成敗式目 / 徳政令 / 法文化 / 比較史 / 竹塹社
研究概要

本年度行われた、主たる活動は、研究代表者・分担者・協力者による海外での史料調査・研究交流活動、および国際シンポジウムの開催を通じて、2005年度の研究活動において可能性が指摘された、日本武家法との関連も視野に入れつつ、宋代法文化の特質を議論した。ことに今年度は台湾の主要な関連研究者、および他部門協力者(濱島敦俊教授)を招いた部門横断的な国際シンポジウム第21回講演会「宋代法文化研討会in台北」を、2006年12月17日「逸邨旅館」(台湾台北市北投区)において開催した。さらに、班(本研究)独自のWorking and Discussion Paper Seriesを2号発刊し、成果をコレスポンデントに世に問い、研究のフィードバックとした。すなわち「宋代明州(寧波)における社会経済状況と法文化-研究上の課題」「異姓宗族と清代台湾の法文化-竹塹社契約文書を中心として」がそれであり、それぞれ13世紀中国講習浙江および19世紀台湾竹塹社の法文化の経済的背景を検討している。これらの活動を通じて明らかになったことは、民事的立法の背景、元・明の法制との比較、法の意味、土地交易や地価と立法との関係、健訟問題、家族法への朱子学の影響などである。中でも「宋代法は例外か」という近年問われている重要課題について、日本・西欧・イスラーム法との比較などから、宋代法こそ普遍的であり、明清の法が却って異常であるとの論点も示された。宋代には法としても慣習としても存在したものが明代以降慣習としては存在しつつ法令から消えていった例も提出された。そして引き続き、日本武家法と宋代法令との関連が検討課題され、御成敗式目の知行年紀法、および、永仁徳政令と、宋代法との類似性が明確にされた。しかし、これらに相関関係があるのか、あるいはまったくの偶然であるかは、今年度提出された特に重要な発展性のある検討課題となった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 開発・地価・民事的法規-『清明集』に見える若干の土地典売関係法をめぐって2006

    • 著者名/発表者名
      青木 敦
    • 雑誌名

      待兼山論叢 40

      ページ: 1-48

  • [雑誌論文] 論宋代的"教刑"-士人応挙以及犯法問題2006

    • 著者名/発表者名
      高橋 芳郎, 津田芳郎
    • 雑誌名

      科挙制的終結与科挙学的興起(劉海峰主編)(華中師範大学出版社)

      ページ: 254-261

  • [雑誌論文] 科擧停廢的歴史-立足於元代的考察2006

    • 著者名/発表者名
      王 瑞来
    • 雑誌名

      科擧制的終結與科擧學的興起(華中師範大学出版社)

      ページ: 155-156

  • [図書] 源平の争乱2007

    • 著者名/発表者名
      上杉 和彦
    • 総ページ数
      271
    • 出版者
      吉川弘文館
  • [図書] 中国史略2006

    • 著者名/発表者名
      王 瑞来
    • 総ページ数
      625
    • 出版者
      DTP出版

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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