研究課題/領域番号 |
17083013
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
青木 敦 大阪大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (90272492)
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研究分担者 |
津田 芳郎 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30091474)
上杉 和彦 明治大学, 文学部, 教授 (00203430)
王 瑞来 学習院大学, 東洋文化研究所, 客員研究員 (90286245)
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キーワード | 北宋・南宋 / 寧紹亜地域 / 法制 / 明 / 清 / 法文化 / 武家法 / 宋会要 |
研究概要 |
本年度行われた、主たる活動は、研究代表者・分担者・協力者による海外での史料調査・研究交流活動、国際会議を通じて、広い地域にわたる法文化の比較を進めるとともに、海外からの研究者を招いての会議主催など海外交流を通じて、中国・日本・台湾のみならず、さらに韓国との法文化比較の作業を進めた。また、本年度の研究においては、平成21年度の特定領域研究全体における本研究計画の成果提出をさらに具体的に見据え、新たに特定領域内での他部門との連携をはかりつつ、研究を推進してきた。こうした成果として、研究代表者による東洋文庫における研究討論の推進(年間数回)、東方学会における国際東方学者会議への参加(5月)、「海域分野による談話会」への参加、北海道大学における北京大学の関連分野研究者等の招聘、さらには東洋文庫における宋会要カードの整理、韓国における学術会議での研究発表、などを行ってきた。その結果、前年度までの本研究計画の成果としてその可能性が指摘されてきた日本武家法との関連が、具体的には入宋した禅僧、日宋貿易による書籍の輸入、公家法務官僚による幕府への協力、などが、まだ仮説段階ではあるが、研究の視野に入ることとなった。一方、部門横断的な研究協力によって、本特定領域研究において新たに設定された重点項目の(ロ)、すなわち寧紹亜地域の社会経済的発展の基礎的事実の掘り起こしについて、現地調査部門(環境グループ兼任)の岡元司教授への、文献資料部門からのデータ提供などについての研究交流基盤の整備を行った。さらに.この研究で重点となる宋代の法文化が成立していた長江以南の社会は、まだ開発のfrontier settlement段階、もしくはrapid growth段階にあることが明らかになった。
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