研究課題/領域番号 |
17083017
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
岡 元司 広島大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (10290777)
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研究分担者 |
早坂 俊廣 信州大学, 人文学部, 准教授 (10259963)
高津 孝 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (70206770)
加藤 徹 明治大学, 法学部, 准教授 (80253029)
二階堂 善弘 関西大学, 文学部, 教授 (70292258)
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キーワード | 歴史的空間 / 文理融合 / 日中比較 / 都市 / 墓 / 環境 / 信仰 / 東アジア海域 |
研究概要 |
平成19年11月に東方学会会員総会(於日本教育会館)において、現地調査研究部門と文科省特別研究促進費「中世総合資料学」との共同で、シンポジウム「都市・墓・環境をめぐる歴史的空間-文理融合による日中比較一」を開催した。本科研においておこなってきた現地調査をもとに、「中世総合資料学」からは千田嘉博・狭川真一・金原正明が登壇し、現地調蚕研究部門側からは高村雅彦が「「都市寧波」の空間構造と住宅地の形成過程'空間・時間・変容」、槙林啓介が「北宋から南宋・金への墓制の変容'墓構造の考古学的分析を中心にして」、岡元司が「疫病多発地帯としての南宋期両浙路'人口・環境・日中交流」と題して発表をおこない、日本と中国の歴史的空間の変遷の共通性と相違性について東アジア海域交流の視点から新たな認識を得ることができた。 また、平成19年12月に現地調査研究部門の雑誌『東アジア海域交流史現地調査研究〜地域・環境・心性〜』第2号を刊行した。本誌では、特集「海をむすぶ祈り-東アジア海域交流と信仰-」と題して現地調査にもとづく5本の論文を収録し、東アジア海域史において信仰史が果たした役割を明らかにした。従来の海域史研究において十分に注目されてこなかった信仰史の重要性をとくに民間信仰に重点をおいて問題提起し得たものと考えている。また本誌においてはフォーラム「ブローデル『地中海』を読む」掲載し、ブローデルの海域史を東アジアの立場からいかに乗り越えるかという課題についての問題提起をおこなった。
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