研究課題/領域番号 |
17083018
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
岡 元司 広島大学, 大学院文学研究科, 助教授 (10290777)
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研究分担者 |
松浦 章 関西大学, 文学部, 教授 (70121895)
太田 出 兵庫県立大学, 経済学部, 助教授 (10314337)
曽田 三郎 広島大学, 大学院文学研究科, 教授 (40106779)
藤田 明良 天理大学, 国際文化学部, 教授 (50309514)
岸田 裕之 広島大学, 大学院文学研究科, 教授 (10093585)
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キーワード | 海港 / 地域社会 / 日中交流 / 寧波 / 心性 |
研究概要 |
初年度にあたる平成17年度は、中国におる予備調査を積極的におこなった。平成17年11月には、岡元司が寧波市においても南宋時代に宰相を輩出した史氏一族の墓群について、現地の研究者とともに予備調査をおこない、GPS装置を用いた墓群の位置確認をおこなった。また、平成17年12月には、岡元司・松浦章が浙江省温州から福建省福州・泉州・アモイなどをまわり、港を取りまく地域についての予備調査をおこなった。 他方、藤田明良と岸田裕之は、九州地方・北陸地方といった沿海県を中心に現地調査・史料収集を積極的におこなった。また地方の人々に研究成果を共有していただくために、鹿児島県では南さつま市教育委員会などとの共催で、坊津歴史資料センター輝津館で一般向けの講演会(藤田明良らが講演)をおこない、52名もの参加者を得ることができた。 曽田三郎と太田出は、日本国内および中国にて史料収集をおこない、今後の分析に向けての基礎作業をおこなった。 さらに太田出と岡元司は、『歴史評論』第663号の特集「中国地域社会史研究の展開」でともに論文を執筆し、「地域」から歴史を観察することの重要性を論じ、また岸田裕之が『日本歴史』において自身がこれまで取り組んできた東アジア海域史研究の手法について紹介をおこなった。 以上のように、平成17年度は、来年度以降に向けての現地予備調査を活発におこない、また、基礎史料の蒐集につとめるとともに、「地域」からの視点を意識的にアピールすることにも力点をおいて活動をおこなった。
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