研究課題
本年度は、研究期間の最終年度にあたり、研究代表者・分担者は継続して研究活動を行うとともに、それぞれ研究成果のとりまとめと公表を行った。代表者である曽田三郎は、とくに日中交流史という観点から研究成果のとりまとめを行い、『立憲国家中国への始動-明治憲政と近代中国』を出版した。分担者である松浦章は浙江省温州に着目し、そこでの現地調査を行うとともに、台湾との航運関係を、清朝統治時代と日本統治時代を中心に明らかにした。同じく分担者の山崎岳は明代の海権に関する研究成果を、リスボンで開かれた国際会議で発表するとともに、海南省等での海港遺跡の実地調査を実施した。また分担者の太田出・佐藤仁史の2人は、浙江省の建徳市、桐廬県、蘭渓県等の漁業村における聞き取り調査を共同で実施するとともに、研究の成果をシシポジウム等において口頭で、また国内外の雑誌に論文として発表した。分担者の藤田明良は、港と周辺の留船・給水・船の修造・信仰に関わる施設、街区・景観・潮汐・風向等の立地環境、周辺地域の現地調査や資料収集を九州・瀬戸内において行うとともに、中国の海南省でも調査を実施した。これらによる研究の成果は、国際会議において口頭で、あるいは中国の出版物における論文して発表した。分担者の岸田裕之は、室町・戦国時代の京都・堺の商人が厳島を経て南九州の港町に出向き、琉球経由で到来する外国産品を購入し、畿内に持ち帰るという貿易・流涌の様相について、港町の構造や商人たちの動向を具体的に明らかにした。以上のように、研究代表者と分担者は、それぞれ研究活動と成果の発表を積極的に進めると同時に、研究全体の成果を広く社会に公表するために計画されている図書の出版に向けて編集会議に参加した。
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龍谷大学論集 370周年記念号
ページ: 13516
舟山普陀與海域文化交流
ページ: 77-90
舟山普陀与東亜海域的文化交流
ページ: 116-134
韓国学論集 第45号
ページ: 181-243
伝統中国研究集刊 第6輯
ページ: 165-188
東アジア文化環流 第2編第2号
ページ: 60-74
近きに在りて 第55号
ページ: 57-70
江南与中外交流<復旦史学集刊> 第3輯
ページ: 69-82
横山邦治先生叙勲ならびに喜寿記念論文集『日本のことばと文化』
ページ: 570-585