研究課題/領域番号 |
17083019
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
加藤 徹 明治大学, 法学部, 教授 (80253029)
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研究分担者 |
上田 望 金沢大学, 歴史言語文化学系, 准教授 (90293331)
竹本 幹夫 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90138181)
細井 尚子 立教大学, 異文化コミュニケーション学部, 教授 (40219184)
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キーワード | 散楽 / 明清楽 / 宝巻 / 説唱 / 寧波 / 紹興 / 琉球 / 中国演劇 |
研究概要 |
本年度は最終年度として、研究成果の作成を念頭におき、(1)現地調査・研究の深化(2)研究成果の発表(3)最終成果に向けて班間交流の拡大、の三つを柱として研究調査と成果の発表等を行った。研究成果は2010年度から刊行予定の「にんぷろ叢書」シリーズでも発表する予定である。主な活動は以下のとおり。 【明清楽など近世中国音楽の日本伝来についての調査】(担当:加藤徹)長崎明清楽保存会、沖縄の御座楽復元研究会などと連携し、引き続き調査を行つた。成果発表としては、特定領域研究全体の「重点項目関連出版物」である『から船往来』(重点項目(二)「地域間交流から見た寧波-博多-鎌倉-平泉」)に論文を寄稿、明治大学リバティアカデミー特別展「東アジア・海のシルクロードと"福建"」開催記念講座「近世福建系音楽の日本伝来と演歌の誕生」(2009年5月8日)で発表を行った。また研究成果の社会還元のため月刊『中国語ジャーナル』2009年4月号~2010年3月号に明清楽などの記事を連載した。 【寧紹地域の演劇・講唱芸能についての調査】(担当:上田望)浙江省東側の寧波、紹興、杭州、嘉興、台州、温州地区において演劇・講唱芸能の調査を実施した。本調査は「重点項目」の一つ「寧紹地区の環境・生態と人間社会の営み」と結びつくものである。調査の結果、今なお古い南戯の演目や、主題が南戯と共通する演目が越劇や甬劇、あるいは宝巻などの講唱文芸に姿を変えながら存続・継承されていること等を明らかにした。 【散楽の源流調査】(担当:細井尚子・竹本幹夫)早稲田大学演劇博物館21世紀COEおよびグローバルCOEとの共催による国際研究集会などを通じて、講演・研究発表を行った。これらの成果はいずれ『散楽』と題して単行本化する予定である。また講演原稿は報告書に活字化され、そのうちには中国語に翻訳されて公刊されたものもある。
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