研究課題/領域番号 |
17083024
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
静永 健 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 准教授 (90274406)
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研究分担者 |
齋藤 希史 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (80235077)
キャンベル ロバート 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50210844)
道坂 昭廣 京都大学, 大学院・人間環境学研究科, 准教授 (20209795)
副島 一郎 同志社大学, 言語文化教育研究センター, 准教授 (00288565)
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キーワード | 宋代文学 / 蘇軾 / 漢籍 / 白氏文集 / 六朝詩 / 上代文学 / 南摩綱紀 / 秋月悌次郎 |
研究概要 |
本年度は主に以下の8つの活動を展開した。(1) 平成20年5月22日、九州大学にて「九州大学宋代文学講演会」を開催。講師に中国の華東師範大学洪本健教授、武漢大学の熊礼匯教授を招き、中国宋代文学と日本および朝鮮半島との関係を討論した。(2) 平成20年7月19目、九州大学で第236回中国文藝座談会を開催。中国・復旦大学の朱剛教授を招き、蘇軾の書簡文の伝来と整理について討議した。(3) 平成21年1月24日には、同じく九州大学にて第239回中国文藝座談会を開催。東アジアの漢籍交流について、特に福建=沖縄ルートに焦点を当て、中国・復旦大学古籍研究所の陳正宏教授の講演会を開催した。一方(4) 平成20年8月25日より8月31日までの間、静永は中国浙江省の寧波市および普陀山(舟山市)・天台山(台州市)の仏教関係遺跡を巡見し、来年度刊行予定の「地域間交流史」に関する論集の執筆者との折衝を行った。(5) 平成20年11月19目より23日までの間、静永は北京の清華大学中文系を訪問し、同校内において学術講演「古写本《白氏文集》与日本平安文人」を行い、日中間の古代文学研究の学術交流の意義について、同地の研究者と意見交換を行った。また(6) 平成20年8月9目には、道坂が奈良女子大学COEプログラム(日本上代文学に関するもの)の特別企画において、六朝詩研究と日本の上代文学研究との共同研究の意義について講演した。また(7) 平成20年9月10日から18日の間、副島は会津若松市立図書館を訪れ、南摩綱紀および秋月悌次郎に関連する資料の調査を行った。なお本年度の活動の最も顕著な成果は(8) 『漢籍と日本人II』(アジア遊学116号)の企画、出版である。この特定領域研究の共同研究者15名による本学術誌特集の刊行は、中国研究と日本研究との相互交流の更なる活性化を目的としたものであるが、2年前の同企画「漢籍と日本人I」に続いて大変好評を得た。以上のように、本年度は我々の研究成果の公開はもちろんのこと、その成果を活かして日中相互の学術交流の推進を第一に考えて活動した。その結果、研究者レベル、および一般向けのレベルそれぞれにおいて、多くの成果を挙げた。
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