研究課題/領域番号 |
17083028
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
高津 孝 鹿児島大学, 法文学部, 助教授 (70206770)
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研究分担者 |
大田 由紀夫 鹿児島大学, 法文学部, 助教授 (20295231)
陳 捷 国文学研究資料館, 文学資源系, 助教授 (40318580)
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キーワード | 出版文化 / 琉球 / ナショナリズム / 医学 / 遷都 / 銀 / 日中交流史 / 岸田吟香 |
研究概要 |
高津は、9月、11月、寧波、12月、北京における調査を行い、1月、大阪、2月、東京で開催された本特定領域研究のシンポジウムにおいてディスカサントを勤めた。また、東アジア海域交流に関して、琉球の茶文化についての論文、薩摩藩における石洲流茶道の琉球への浸透を述べた論文、中国琉球間の医学交流について、近世琉球後期の琉球人医師を取り上げた、ドイツ・ミュンヘン大学ショッテンハンマー教授との共同論文、最近目覚ましく進展している米国における中国出版文化研究の概観を発表し、宋代社会と文学の関係を論じた論文集『科挙与詩芸--宋代文学与士人社会』を中国で出版した。さらに、ナショナリズムと文学評価の問題について宋代の詩人を取り上げ論じた論文「陸游評價的系譜 愛國詩人與國家主義」を台湾政治大学の雑誌に発表した。大田は、9月、寧波及びその周辺の史跡調査、11月、鹿児島地域の史跡調査を行い、また、6月、文化庁・島根県・大田市等主催『鉱山遺跡の顕著な普遍的価値と保存管理に関する専門家国際会議』(島根県大田市)及び11月、鹿児島大学附属図書館貴重書公開において、銀、銭貨の流通について研究発表を行った。その他、新宮学『北京遷都の研究』についての書評を発表し、16・17世紀の東アジアにおける銀経済について英語の論考を発表した。陳捷は、中国では北京、上海、日本では長崎などで、日中交流史に関する現地調査と資料収集を行った。また、中日文化交流史に関して、明治期の二人の日本人上田休、岸田吟香について論文2篇を発表した。
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