研究課題/領域番号 |
17083037
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
近藤 一成 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90139501)
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研究分担者 |
森田 憲司 奈良大学, 文学部, 教授 (20131609)
櫻井 智美 明治大学, 文学部, 専任講師 (40386412)
鶴成 久章 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (20294845)
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キーワード | 科拳 / 士人 / 地方学 / 墓誌 / 黄震 / 王応麟 |
研究概要 |
本研究計画の初年度にあたり、今後の研究計画の基礎となる各種データベースのうち日本に所蔵される近年刊行の中国地方志石刻史料所在目録の作成を開始し、早稲田大学所蔵分について調査した。 2回の研究打ち合わせでの確認に従い、研究班内部で2回の報告会(うち2006年3月11日は、第6回遼金西夏史研究会との共催)を開催し、また代表者の宋代担当近藤と分担者の明代担当鶴成は2005年9月2日から4日まで中国厦門大学で開催された「科挙制与科挙学国際学術研討会」に参加し、それぞれ近藤「宋代科挙社会的形成-以明州慶元府為例」、鶴成「論明代科挙中試《四書義》之出題」という題目で報告した。両人の報告は同会論文集に全文が収録されて配布され、また近い将来正式な報告書として刊行される予定である。なお近藤論文は、それとは別に「厦門大学学報」哲学社会科学版2005-6 2005.11)に転載された。 元代部門では、データの基礎的整理が行われ、その作業の成果として森田が石刻史料の墓誌に焦点を絞った「史料としての出土墓誌浙江省臨海県の場合」とい題目での報告を行った。墓誌と地方志については本特定領域研究内で別に専門の研究班が組織されているが、われわれは地域社会での士人研究という観点からこれら史料を扱い、その際の基本的問題点を考察した報告であった。元代は既存の編纂文献資料が相対的に少ない時代であり、石刻や地方志の記事を多用しなければならないが、それらは独自の史料上の性格を有しており、報告は「石刻学」とは何かとの問題意識からなされ有用であった。
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