酵母2ハイブリッド系を用いて同定した複数のLKP2相互作用因子に関して、蛍光タンパク質タグとシロイヌナズナ培養細胞を用いて、それらの細胞内局在とLKP2との相互作用を解析した。 1. LKP2相互作用因子をLKP2の相互作用する領域に基づいて、LOVドメインと結合するもの(LIP1)、F-box領域と結合するもの(LIP2)、Kelch領域と結合するグループ(LIP3、LIP4、LIP5)に分類した。 2. 蛍光タンパク質と融合させたLKP2のシグナルは核と細胞質に認められた。 3. LIP1は核内で斑点上の局在を示し、LKP2と共発現させた場合、LIP1の局在は変化しなかったが、LKP2はLIP1と同じ核内斑点状の局在へと変化した。 4. LIP2はLKP2と同様の核と細胞質の局在を示し、LKP2と共発現させた場合にも両者の局在に変化は認められなかった。 5. LIP3、LIP4は核内で斑点上の局在を示し、LKP2と共発現させると、LKP2がLIP3、LIP4と同じ核内斑点状の局在へと変化した。 6. LIP5は単独ではLKP2と同様の核と細胞質の局在を示したが、LKP2と共発現させた場合にはLIP5とLKP2の両者の局在が変化し、核外で斑点状のシグナルが認められた。 7. 蛍光顕微鏡3D画像解析ソフトを用いた解析から、共発現させた場合のLIP5とLKP2のシグナルは90%重なっていることが示された。 8. FRET解析を行い、LIP5とLKP2がシロイヌナズナ細胞内で相互作用することを示した。 以上の結果から、LKP2は相互作用因子に応じてその細胞内局在を変化させて機能する青色光受容体であると考えられる。
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