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2006 年度 実績報告書

大脳皮質介在ニューロンの移動・配置と領野特異性の形成

研究課題

研究課題/領域番号 17100005
研究機関大阪大学

研究代表者

村上 富士夫  大阪大学, 大学院生命機能研究科, 教授 (20089882)

研究分担者 小林 裕明  大阪大学, 大学院生命機能研究科, 助手 (20314396)
稲村 直子  大阪大学, 大学院生命機能研究科, 特任研究員 (20397623)
キーワード大脳皮質 / 介在ニューロン / 細胞移動 / GABA / GFP
研究概要

大脳皮質を構成するGABA作動性の局所回路ニューロンの大部分は大脳基底核原基で生まれた後、大脳皮質に移動する。皮質内の最終的な位置に到達するまでには複雑な経路をたどるものと予想される。これらの細胞は接線方向への移動により大脳新皮質の中間層に到達した後に、放射状方向に移動方向を変え、辺縁層に至る。これらの細胞はその後、再び接線方向に移動することにより皮質内で広がったのち、脳室層に向かって再び放射状の移動を示し、皮質板に至ることを見出した(Tanaka et al.,2004)。そこで考えられる可能性として、異なる額野に配置されるニューロンはもともと異なった性質を有し、異なるルートを辿って移動していくのではないかというものと、領野によるGABAニューロンの性質に違いはなく、辺縁層に到達したニューロンはランダムに皮質全体に広がった後、皮質板に向かって降りてゆくという可能性がある。後者の場合、後天的にその性質(領野によって異なるものへと)が変化する可能性がある。これらの可能性を検討するため本年度は大脳皮質を構成するGABA作動性ニューロンの起源の一つであるMGEにDsRed遺伝子を電気穿孔法により導入することにより、MGE由来のGABA作動性ニューロンの振る舞いを観察した。遺伝子導入3日後には多くの標識細胞が脳の表面(辺縁層)に到達しているのが確認された。またその大部分はGFP蛍光を発していたことからGABA細胞であることが確認された。Time lapse解析を行ったところMGE由来の細胞は全方向に向かって移動していることが確認できた。この結果は特定の部位に由来するGABA作動性のニューロンは全ての方向に移動することが出来ることを意味している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Direct Visualization of Nucleogenesis by Precerebellar Neurons : Involvement of Ventricle-directed, Radial Fibre-Associated Migration.2006

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Kawauchi
    • 雑誌名

      Development 133

      ページ: 1113-1123

  • [雑誌論文] Classic Cadherins Regulate Tangential Migration of Precerebellar Neurons in the Caudal Hindbrain.2006

    • 著者名/発表者名
      Hiroki Taniguchi
    • 雑誌名

      Development 133

      ページ: 1923-1931

  • [雑誌論文] Multidirectional and multizonal tangential migration of GABAergic interneurons in the developing cerebral cortex.2006

    • 著者名/発表者名
      Daisuke H, Tanaka
    • 雑誌名

      Development 133

      ページ: 2167-2176

  • [雑誌論文] Robol regulates the development of major axon tracts and interneuron migration in the forebrain.2006

    • 著者名/発表者名
      William Andrews
    • 雑誌名

      Development 133

      ページ: 2243-2252

  • [雑誌論文] The Role of Floor Plate Contact in the Elaboration of Contralateral Commissural Projections Within the Embryonic Mouse Spinal Cord.2006

    • 著者名/発表者名
      Stephanie R Kadison
    • 雑誌名

      Developmental Biology 296

      ページ: 499-513

  • [雑誌論文] Ephrin-A/EphA controls the rostral turning polarlty of a lateral commissural tract in chick hindbrain.2006

    • 著者名/発表者名
      Yan Zhu
    • 雑誌名

      Development 133

      ページ: 3837-3846

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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