研究分担者 |
丸山 征郎 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20082282)
松山 隆美 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30145479)
馬場 昌範 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70181039)
吉田 光敏 鹿児島大学, 農学部, 教授 (00174954)
藤吉 利信 鹿児島大学, フロンティアサイエンス研究推進センター, 助教授 (50173480)
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研究概要 |
1)超音波法で活性化したクラウン系ミニブタ(以下ミニブタ)体細胞由来クローン胚を雌ブタへ移植した結果、2頭のクローンミニブタ産仔が得られ、産仔と胎児線維芽細胞の遺伝子型はマイクロサテライトDNAマーカー12種の解析により全てが一致した。 2)ミニブタ初代培養細胞を用いてα-1,3-ガラクトース転移酵素(αGalT)を不活性化した細胞を作成するため、αGalT gene targeting用コンストラクトの基本設計、αGalTのクローニング、targeting用プラスミドの構築、ミニブタ体細胞への遺伝子導入を推進中である。 3)PERV DNAを検出するEnv, Gag, Pol gene特異的PCR primerと、Env geneを高感度に検出するnested-PCR法特異的PCR primer系を開発し、ミニブタのPERVゲノムの有無と亜型分析を行ったところ、PERV-A,B,Cのゲノムが存在することが明らかになった。また、ホモのSLA-1とSLA-2の純系の2系統にもPERV-A,B,Cのゲノムが存在した。 4)ミニブタ細胞にはPERV遺伝子がインテグレートされておりmRNAの発現を確認した。培養上清中に放出されるウイルス粒子の量は,陽性対照のPK15細胞と比較して極少量である可能性が示唆された。これらのPERVのRTアミノ酸配列はほとんど同じで、PK15細胞由来のPERVに有効な薬剤は、ミニブタ細胞由来のPERVに対しても有効であることが示唆された。 5)ミニブタ腎上皮細胞や内皮細胞を傷害するヒト細胞傷害性CD8細胞の測定系の確立およびヒト細胞傷害性CD8細胞の機能を制御するヒト制御性樹状細胞、制御性T細胞を作成した。 6)High mobility group box-1(HMGB-1)の異種移植における慢性拒絶反応への関与では、移植局所での免疫応答のメディエーターとしての役割が示唆された。
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