研究課題/領域番号 |
17101006
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
浅田 昭 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60323648)
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研究分担者 |
浦 環 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60111564)
浅川 賢一 海洋研究開発機構, 海底観測ネットワーク技術研究グループ, リーダー (40344288)
望月 将志 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (60334364)
能勢 義昭 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (10114604)
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キーワード | 海洋科学 / 地震 / 津波 / 知能ロボティクス / 防災 |
研究概要 |
既存の海中ロボット(AUV)をテストベッドとして利用し、H17年度から開発、試作を行ってきた海中ロボット海底測地観測システムの各構成要素開発研究と性能確認実験を実施し、開発目標の性能達成を確認した。 1.AUVを用いた海底測地観測システムの動作実験 既存のAUV「r2D4」に、試作した構成各要素を搭載、組み合わせ、実海域での海底測地実験を実施。5マイルの予定測線を外すことなく航行し、海底測地実験に適したナビゲーションが実施できていることを示した。音響測距システムについては、船上システム、海底局(ミラートランスポンダー)ともに、送受信のレベル調整を必要とする結果であったが、その後試験を繰り返す中で調整を行い、実用に足る測距システムに仕上がっている。 2.AUVを用いたドッキング技術・航法技術開発 「r2D4」を使い、海底ステーションに代わる仮想目標、海底環境としてインド洋の水深2,700mの海底海台や溶岩台地のチムニー、火山地形を使い、目標到達までの自動航行制御手法を開発し、潜航試験を実施した。また、水中非接触型送受電器を耐圧容器に収め、既存AUVに装備してドッキングを想定したナビゲーション実験を実施し、ドッキング姿勢での充電実験を行い成功を収めた。 3.AUVを用いた非接触送受電システムによる充電実験、音響LANの開発 試験水槽で受電と動作を繰り返す3昼夜にわたる実験を実施し、本研究で開発している非接触送受電システムが電力伝送450W、効率86%を達成することを示している。海底ステーション、海底ケーブル利用において十分な給電性能といえる。ほとんど全ての海洋観測機器を水中に置いたままで充電が可能となり、長期観測や、電力消費の大きい大型の海洋観測機器への技術の利用が期待される。また、500kHzの搬送周波数、100kbpsの音響LANシステムを設計、開発試作し、目標性能達成を確認した。
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